Mirror.8 ページ8
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某日、大食堂にて
「俺メンチカツサンド!!」
「こっちはチョココロネで!」
「いやそれ俺のチキンバーガー!!」
「__お昼の争奪戦は恒例行事だね。
僕、あの中に入って行く勇気ないな」
『ほんとすげぇよな……』
エペルと並んで獲得したカツカレーを載せたトレイを手に争奪戦を横目に流しながら空席が無いか辺りを見渡す
『にしても人が多いな。もう相席でお昼取ってるのが殆どだし』
「僕らも空席次第では島流しかもね」
『だな。その時は仕方無い__ってあれ、』
諦め半分にトレイを持ち直した瞬間、異様な光景を見付けてしまった
それはポムフィオーレ寮3年副寮長のルーク・ハント先輩が一つ4席もあるテーブルで一人昼食を取っていたのだ。何故異様かと言えばこの人口密度の高い空間にも関わらず誰一人としてルーク先輩と相席をしようと近付く者が居ないからである。悲しい、悲し過ぎる
エペルも同様にして俺と同じ視線を辿れば引き気味の笑みで視線を送って来たため、二人してルーク先輩の元へ向かう
『ルーク先輩、これからお昼ですか』
「__おや、誰かと思えば姫林檎とトリックスターじゃないか。確かに私は今から昼食だがどうしたんだい?」
「中々空いてる席が見つからなくて……
先輩さえ良ければ僕達同席しても良いですか?」
「Oh勿論さ!!何せ人が多いものだから相席しても失礼の無い様にと美しい花を用意して持て成そうと思っていたところだよ」
『だからテーブル上が花だらけなんですね……』
これは本当に申し訳無いけど言わせて欲しい
__そりゃ誰も近づかないわ。
取り敢えずほっと一息ついて腰を落ち着かせる。手を合わせて銀のスプーンを手に取り早速カツカレーを口に運べば、遠方でサラダバーに並ぶヴィル寮長を目にして数回噛んだだけのカレーを飲み込んだ
『ヴィル寮長を食堂で見るなんてレアだな』
「え、何処?」
『ほらサラダバーのとこ』
「……本当だ、珍しいね。中庭で紅茶嗜んでる印象あったけど」
『確かに。にしても食にも気を遣ってるなんて流石だな』
自分が3分の1の割合で食したカツカレーを見つめる。果たしてカロリーいくらだろうか
『ま、好きなものを好きな時に好きなだけ食べるのが一番だよな』
どうせ部活で消費されるし。気にする事は何も無い
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映国 - パピさん» おコメント嬉しいですありがとうございます……!!パピ様に褒めちぎって頂き光栄でございます。文脈的にも所々おかしなところがあったかと思いますが完結まで読んで頂き感謝しかございません、これからのそのありがたきお言葉を胸に精進して参りたいと思います!! (2021年3月6日 11時) (レス) id: 887c7da550 (このIDを非表示/違反報告)
パピ(プロフ) - 神作品過ぎて…、笑いあり涙ありもう語彙力が溶けるレベルで神作でした! 後半の儚さがもうたまらなく好きです。今更ですけど完結おめでとうございます! お疲れ様でした! (2021年3月2日 19時) (レス) id: cbf5dcb5ea (このIDを非表示/違反報告)
映国 - 美月さん» すみませんレス返せていませんでした!! (2020年9月30日 7時) (レス) id: 887c7da550 (このIDを非表示/違反報告)
映国 - みっ……!?!?美月さん!!!嬉しいですありがとうございます大好きです!!今回はいつもとテイストを変えてみました!!内容の面白さは保証出来ませんがヴィル様愛を書き散らした作品となっております!!楽しんで頂けたら幸いです!!!! (2020年9月30日 6時) (レス) id: 887c7da550 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 面白そうと思って覗きに来たら……映国さんだったのですね………映国さんの愛するヴィル様の夢小説……じっくり楽しませていただきます………大好きです………(語彙消失) (2020年9月29日 19時) (レス) id: 48104f3cfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:映国 | 作成日時:2020年7月12日 16時