残念だが俺が一番可愛い【ツイステ】

Mirror.18 ページ18

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『ヴィル寮長が思うに、自分以外の美しい人って誰だと思います？』


「……何よ急に」



『純粋に知りたいなと』




ヴィルはAの忠誠心を上手く利用して報告書纏めと言うパシリを与えていた時だった。何の脈絡も無く問われた無機質な音階に眉を顰める




「まぁアタシには劣るけど＿＿そうね、強いて言うならサバナクロー寮長３年のレオナ・キングスカラーかしら。そこそこ整った顔立ちだと思うけど」




作業する手元から視線を離さず答える。ぐだぐた言ってAの作業効率が大幅にダウンするのを懸念して冗談混じりで解答したのを後悔する事になるのはまだ知らない




「あぁでもこれはルッキズムね。いくら外見がそれらしくあろうとも中身が伴っていないんじゃ美しくない。その点でいくとレオナは＿＿って、A？」





返答が無い事への違和感を感じ不意に顔を上げれば、そこにはきっちり纏め作業をこなした書類と空席だけであった



無論、Aの姿は無い





「……話の最中に抜け出すとはいい度胸じゃない」



−−−−−−





俺は一目も憚らず全速力で廊下を駆けた。ぶつかりそうになる相手が難色を示すが俺の持ち前の愛嬌で許してくれ()




『エペル！！』


「あ、A。どうしたの？うちのクラスに何か用？」



『＿＿ジャック君居る！！？』





必死の形相でエペルの肩を掴んで揺さぶる。
エペルからテメェ返り討ちにすんぞ、などと物騒極まりない声が聞こえるがこの際スルースキルを発動させれば背後から被さる影に振り向いた




「俺に何か用か」




こちらを見下ろす確かな体躯、ジャック君の登場に今度こそエペルの肩から手を離す。その手をそのままジャック君の手前で合わせて頭を勢いよく下げた




『ジャック君頼む！！
君のとこの寮長、レオナさんに会わせてくれ！！』



「……は？」

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