ヤンデレ男子と決壊。 ページ20
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自分がもう戻れないところまで来てしまったというのは
心のどこかで分かっていた｡
最初はただの幼馴染として彼女の隣に居れていた筈だったのに｡
Aを幼馴染として見るには邪な感情が多すぎる｡
かと言って恋愛対象として見るにはこの感情は余りにも歪んでいる気がした｡
彼女の事になると自分本位で行動してしまう自分がいた｡
Aの全てを把握しておきたかったし､
笑った顔も泣き顔も怒った顔も自分にだけ見せて欲しいと思う｡
俺の人生がAを中心に回っているように､
Aにも俺のことだけを考えて生きていて欲しいと思った｡
……嗚呼､そうだなあ､なんていうか｡
「……ずっとAと一緒に居たいなあ」
「ええ､なに急に､照れる」
目の前でノートからこちらに視線を移したAが
照れくさそうに笑いながらそう言った｡どうやら声に出てしまっていたらしい。
「まぁ､私も一緒に居たいとは思ってるけどさあ」
「……本当に？」
「いやここで嘘つくことある？」
変なとこで疑り深いよね､と笑いながら再びノートに視線を落とすA｡
――――それはいつも通りの光景だった｡
中学校に進学して､自身の気持ちに気付いてからは
放課後は､ずっと俺の部屋か彼女の部屋で過ごしてきた｡
今日だって､いつも通り俺の部屋で課題をしていたのだ｡
1人占めしたいだとか､俺以外に彼女を取られたくないだとか､
そんな倒錯したどろどろの醜い思いばかりが浮かんでくるのに
実際に彼女にこの思いを伝えることがずっと出来なかった｡
自分が臆病なせいで､彼女はずっと”幼馴染”なのに
彼女に対して幼馴染以上を望み､自分本位な考えばかり浮かぶことに嫌気が差す｡
頭では分かっているのだ｡自分が矛盾しているということは｡
理解しているだけに､このどうにもならない自分自身の状況がもどかしくてならなかった｡
「……俺､これから先Aがいない人生とか考えられない」
「おお……､え､なにこれプロポーズ？」
ノートを閉じて笑いながら此方を見るA｡冗談だと思われているのだろう｡
当の俺はと言えば､彼女を繋ぎ止めるのに必死だったわけなのだが｡
「……ね､ほんとに？ほんとにずっと一緒にいてくれるの？」
Aを見据えそう問えば､流石に向こうも冗談じゃないと悟ったらしい｡
彼女はゆっくりと手に持っていたシャーペンを机に置いた｡
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もぐもぐいちご(プロフ) - realさん» 返信遅れてしまってすみません；；realさんコメントありがとうございます！イラストも見ていただけて本当に嬉しいです…！これからも不定期ではありますが更新していきますのでよろしくお願い致します…！ (4月24日 2時) (
レス) @page39 id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - イラストの方から来ました！めっちゃきゅんきゅんしました(*´-`)作者さまのペースでの更新楽しみにしてます！ (2023年4月10日 12時) (レス) @page3 id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐいちご(プロフ) - 朱まぐさん» 返信遅れてすみません…！男の子視点､ヒロインは好きな子なのでとにかくかわいく見えるように意識してたのでそこに言及して頂けるの本当にめちゃめちゃ嬉しいです…！コメントありがとうございます！これからも拙文ではありますが楽しんで頂けると幸いです！ (2022年12月11日 12時) (レス) id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
朱まぐ(プロフ) - 初めまして、こんばんは。男の子全員素敵です！9ページ目では佐藤君目線になってヒロイン可愛いと思ってしまいました！笑読んでて癒されました☺︎素敵な作品ありがとうございます。無理せず作者様のペースで頑張ってください！ (2022年12月5日 22時) (レス) id: 0c936a9b54 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐいちご(プロフ) - かんずめさん» コメントありがとうございます！下でも似たようなことを書いたのですが己の生み出したキャラたちを好きと言って頂けるの､本当作者冥利に尽きます…！はちゃめちゃに嬉しいです､これからも拙い文ではありますがお付き合い頂けると幸いです…！ (2022年11月16日 20時) (レス) @page22 id: 30f259b2ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もぐもぐいちご | 作成日時：2022年10月30日 17時
