甘い罠【まふまふ】

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お昼の時間、今日は購買に買いに行くために下まで降りた







「……佐藤さん」









並んでる時に、横から声をかけられた





「……えっと…彼方先輩？」






確か、相川君と仲のいい先輩だ。






「真冬と、どう？」






「相川君ですか？」






「いつも教室来て、ネクタイ締めさせてきます」








そう言うと、彼方先輩は




「真冬さ〜下手くそだよね〜」




あのネクタイを思い出したのか、
少し笑みを浮かべてそう言った





「どうしたら、あんなんになるんですかね」






そう言うと、また何かを思い出したかのように




「佐藤さんさ、記憶戻ったの？」




そう尋ねてきた




「記憶？何の記憶ですか？」




「え？何って…ほら、」



彼方先輩が口を開いた瞬間





「彼方さん」







黒崎君が、彼方先輩の口を手で押さえていた








「おうっ、真冬じゃん」




すると、彼方先輩は黒崎君を見て言ったのだ。






"真冬"と。







「え？」







どうみても、そこに居るのは
黒崎君なのに



彼方先輩はすぐにハッとして



「ごめんごめん、光だったね」




と焦っていた。



ため息を吐いた黒崎君は私をみて




「ごめんね、A」



と苦笑いを浮かべたのだ。

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