9話 ページ11
で、後日談。というか、今回のオチ。
デスダンス事件の犯人は、無事逮捕された。
前の事件は息子、そして今回の犯人は、その母親だった。
で、その夜――――――
メゾン・ド・ポリスは大宴会を開いた。
「ほぉら飲んで飲んで!」
「迫田さん。もうお酒はおしまいで御座います。代わりにお薬を。」
「あぁ!?俺に薬なんざ必要ねーんだよ!おぅひよこ!こっち来い、飲めよ!」
迫田さんは完全に出来上がっている。
「いや、私は遠慮しときます………あ、小百合さん、ちょっといいですか?」
すると彼女はいつものすました顔で此方を向き、
「五分お待ちください。」
と云った。
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「………本当に五分で来ましたね。」
私はスマホの画面(タイマー。秒も判る)を見ながら言った。
「職業上、時間は大切にするものと教えられておりますので。
……ご用件は?」
「あ、実は、一寸気になってて……
どうして、
メゾン・ド・ポリスで働いているんですか?」
すると彼女は、瑠璃色の瞳を瞬かせた。
「……はぁ。
…………これといった理由は御座いませんね。
命令を受け、其の儘下りましたので。」
その無表情が、今日はなぜか、凄く面白くて―――――――――
「…………くふっ。……く、ふふ……
あっははは!」
気付いたら、私はお腹を抱えて爆笑していた。
小百合さんは何時もの無表情を崩し、あわあわとしている。
「……どうされました?」
「いや、何だか面白くて……
小百合さんって、固いなぁ、って。」
「………?堅い、とは?」
小百合さんは小首をかしげた。
「だから、それですって。
何だかいつも、無表情で何考えてるか判んないその顔です。
貴女ってば、顔良いしハイスペックだし仕事で来てるのに……
いかんせん性格で損してるんですよね。
一寸でも愛嬌とか、弱さとかを見せれば、モテると思うんですけど……
…………ぁ。」
失言した。
「あぁっ、すいませんごめんなさい!あの、悪く云う心算は無かったんです!」
私は必死に取り繕った。
然し、当の本人は―――――
「………そうですか。以後、善処致します。」
と、失言など無かったかのように、きっちり90度のお辞儀をしたのだった。
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水無月カエデ(プロフ) - ご愛読ありがとうございました。 (2019年8月18日 21時) (レス) id: d17efe557e (このIDを非表示/違反報告)
水無月カエデ - フラグ立ちましたね……… (2019年7月8日 22時) (レス) id: 0e0abeeec8 (このIDを非表示/違反報告)
ふーゆず(プロフ) - 種田さん!?ええええええええええええええええええええ!? (2019年7月6日 5時) (レス) id: 63500bc6f8 (このIDを非表示/違反報告)
大阪 - 確かに!! (2019年6月6日 22時) (レス) id: 513b666ef4 (このIDを非表示/違反報告)
水無月カエデ - ドラマの続編を切実に願う(真顔) (2019年5月9日 19時) (レス) id: 0e0abeeec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無月カエデ | 作成日時:2019年2月19日 20時