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2章 冗談は程々に( 1 ) ページ27

「………というか、こんな調子でずっと巫山戯てたら帰るのが朝とかになっちゃうかも?」


『…それも悪くないかもね、』


「えっ、」


「……な〜んてネ。勿論冗談だヨ?」



彼からさらりと爆弾発言が落とされたかと思えばひらりと何気ない顔で躱される。



…本当に、彼の冗談は心臓に悪い。

別に夏目くんに対してそういう感情を抱いているつもりは無いけれど。



流石に私もお伽噺とかには夢を抱いてしまう女の子だから、中身はともあれ(少し変わっているけど夏目くんは優しい人だと思う。)格好いい人…魔法使いにそんな事を言われては照れない方が無理だろう。



まあ、そんな言葉も彼の冗談だったのでそこまで気にする必要もないのだ。



「……っもう、そんな事言ってないで、帰ろう?…私のことお家まで送ってくれるんだもんね、夏目くん?」



「……もちろんだヨ、Aちゃん。ボクは騎士とかではないかラ、君を優しくエスコートする事は出来ないかもだけド…その代わり、Aちゃんを狙う悪い輩を魔法で撃退する事なら出来そうダ。」



「………ほ、ほどほどに、お願いね…魔法使いさん。」



パチン、といい音を鳴らして指パッチンを披露しながらそんな事を語る彼に笑みを向けながらソファを立つ。



昨日のベンチと違ってソファは柔らかかったのでお尻や脚が痛むことは無かった。



現在時刻は0時半。家につく頃には午前1時を過ぎるかもしれない。



普段ならば耳に居るはずのイヤホンも、今日はポケットの中だった。



─────



そんなこんなで輝く街にさよならを告げ、二人並んで歩く住宅街。


自宅への道のりを誰かと歩くなんて本当に久し振りで、少し落ち着かない。



…というか夏目くんは今日もこんな時間まで私に付き合ってくれているけれど、その、お肌の方とかは大丈夫なのだろうか。


アイドルなのだから、身体も、大切にしなくちゃいけないのではないか。


「…ねえ、夏目くん。こうして私に遅い時間まで付き合ってくれてるけど、身体とか大丈夫?…お肌とか、荒れちゃったりしないの?」



「すぐに肌が荒れる様な雑な手入れはしてないヨ。日頃からきちんと肌のケアはしているかラ、…普段は徹夜とかもしたりするシ、別段野良猫ちゃんと居るから遅くまで起きてるって訳でもないしネ。」



何でもない顔でそう返されるので思わずじっ、と彼の顔を見つめてみる。……うん、とっても綺麗な肌だ。

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エンドロール - すごくこの作品好きです!描写も細かいし何より読みやすくて面白い!これからも頑張ってください、応援してます。 (2020年1月18日 13時) (レス) id: feeead544b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ドロップ | 作成日時:2020年1月15日 9時

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