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天使じゃなくて悪魔 ページ1

柔らかい陽射しが心地良い放課後の体育館裏。

可愛らしい少女と美しい少女が
向かい合って立っている。

「ねぇ。」

美しい少女が口を開く

「なんですか。」

可愛らしい少女は
眠そうにあくびをしながら答えた。

「何で呼び出されたかわかってるよね?」

美しい少女は
とても不機嫌だと言わんばかりに目を鋭く細める。

「もちろんです。黒尾先輩や灰羽くんに近付くなって言いたいんですよね?」

「あら。わかってるんじゃない。なら話が早いわ。彼らから離れて。じゃないと」

美しい少女はそこまで言うと慣れた手つきで
カッターナイフをスカートのポケットから出した。

そして自分の腕に突きつけてみせる。

「カッターキャーってやつ、やっちゃうわよ?」

美しい少女は口の橋をきれいに上げてみせた。

それに対し可愛らしい少女はまるで他人事だとでもいうかのように草花や小さな蟻を見ている。

「そう。彼らから離れる気はないのね。」

美しい少女は何のためらいもなく
自身の手首を切った。

そしてこれでもかというほど大きな声で叫んだ。

「イヤアアアアアアァァァ!!」

その声を聞きつけた男子バレー部の部員が集まってくる。

「Aー?大丈夫かー?」

「今の誰の声だ?」

バレー部主将黒尾が
美しい少女のもとへ駆け寄り大丈夫かと尋ねた。

美しい少女は女優顔負けの演技をしてみせる。

「うっ、うぅん。だいじょぅぶよ。ちょっと…切られただけ、だから。」

苦しそうな笑顔で美しく涙を流す。

「ほら、私少し前に鉄朗と付き合い始めたでしょ。
Aちゃん…それが気に入らなかったみたいで………だからっ私が、悪いの。」

その言葉を聞いた黒尾は苦虫を噛み潰したような顔をして俯き、美しい少女に言葉をかける。

「あぁぁ、お前もかぁ」

「…え?」

想像していた優しい言葉とは正反対の
落胆したかのような言葉に美しい少女は
思わず涙が引っ込んだ。

「いや、あのさ。わりぃんだけど俺らやってけねーよ。別れよう。」

「はい?」

美しい少女は理解が追いつかず
きょとんとしている。

「えっとー聞いたことない?
この二年のマネちゃんの噂。」

「て、んし…みたいに可愛くて、、優しい??」

「うん。それもあるけど、性格悪いって噂聞いたことないかな?」

「…ある。」

「そっか。それね」

黒尾は苦笑いをしながら可愛らしい少女を指差し

「噂じゃなくて本当(ガチ)なんだよね。
あの子性格クソわりぃの。もうね。悪魔!」


「えっ?」

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ろまじ(プロフ) - 奏天さん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。正直コメント拝見した瞬間あまりの勢いに動揺しました笑とても嬉しいですありがとうございます。 (2022年1月26日 20時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
奏天(プロフ) - あぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁ好きです(遺言) (2022年1月6日 18時) (レス) @page41 id: 115331bfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - コムギさん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。コメントとても嬉しいですありがとうございます。とてもゆっくりですが更新頑張りますね。 (2021年10月15日 23時) (レス) @page40 id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)
コムギ(プロフ) - この作品面白くて見てて楽しいので凄く好きです!更新待ってます!頑張ってください! (2021年8月19日 0時) (レス) id: 7b0ed3f04f (このIDを非表示/違反報告)
ろまじ(プロフ) - 豆さん» ありがとうございます。だいすきだと言っていただけてとても嬉しいです。お言葉を糧に更新頑張りますね。 (2021年1月14日 10時) (レス) id: 18231af5bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろまじ | 作成日時:2019年6月30日 22時

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