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38.私から逃げないで ページ38
A「うーぐーいーすー！お茶の時間ですよ？今日は平野ちゃんからおいしいカステラを頂いたのです。鶯も早く広間に来てくださいね。」
障子戸越しに鶯に言う。
鶯丸「……いや、今日はやめておく。早めに休むことにするよ。」
A「えっ……」
南蛮菓子だー！ってにこにこしながら出てくると思っていたので、意外な返事に戸惑う。
A「えぇっ！？カステラ…！いらないんですか！？！」
鶯丸「……俺がカステラを食べないとそんなにおかしいのか。…さすがにそこまで食い意地張ってないぞ俺は……」
あ、つい……
A「す、すみません(汗)じゃあ……またどこか体の具合が悪いとか…？」
鶯丸「…そうじゃない。いいから俺のことは気にするな。皆で食べてくれ。」
………。
A「……気にするよ。」
何よ
何隠してるの
A「気にしちゃダメなんですか！？！？」
ばーーんっ！！！！！
私は思い切り障子戸を開け、鶯に飛び込んだ。
どさっ！
鶯丸「うわあぁ！？！？はっ？え？主！？！」
私は畳に鶯を押し倒した状態で言った。
A「……なんか、私また鶯に避けられてる…そんな気がして今日は落ち着きませんでした。何かしたなら謝ります。だから……私から逃げないでください…！！」
鶯丸「……！！」
＊
＊
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