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memory.05 ページ6

「ありがとう、熊さん」

「僕以外背負える人いないからね〜」

「ん!?それは聞き捨てられないんだぞ!俺だって背負えるんだぞ!」

「身長この子より小さいのに?」

「ま、まだまだ成長するさきっと!」

「うふっそれはどうだろうね〜」

「からかうなイワン」

「え〜絡んできたのアルからでしょ」

「ヒ、ヒーローは挫けないんだぞ…」

「あー…アル、後でスコーンやるから泣くな…」

「うー…それはいらないんだぞ…」

「てめっ…人の厚意を何だと…」

「君に優しさなんてあるのかい?」

「う、うるせぇばかぁ!!」

「(認めるんだ…)」

「あ、もうすぐ着くよ」


「幻想的ね…」

「前はもっと素敵な場所だったんだ」

「蝶々とか蜜蜂、小動物もいっぱいいたんだ。俺はウサギだけど妖精だからね」

「妖精ってここから出られないの?」

「いや、俺はイギリスから来たっていっただろ?好きなように出入り出来るぞ。」

「ここに未だにいるのは僕らみたいな変わり者ばかりだよ。」

「そうだな、でも変わり者って言うのは皆、女王が好きなんだ。女王は物好きでな、ここに来た妖精を受け入れて愛してくれる。」

「素敵な女王様なのね…」

「あぁ、そうだね…」

「……」


「おーい!お茶会まだやってるー?」

「(物凄い雰囲気クラッシャーが…)」

「遅いぞフランツ」

「ごめんごめん〜…ん?そのレオニードの趣味で固めたようなのは…」

「これでも女の子だぞ?フランツらしくねぇなぁ?」

「え!?ご、ごめんねぇ…」

「い、いえ。ところでフランツ?さんもこのお茶会に?」

「うん!あ、君の名前教えてくれない?」

「私はメリーですわ。」

「へぇ、ここらへんの子じゃないよね?イギリスから来たの?」

「そうよ」

「じゃあ、コイツと一緒ってことか」

「何か文句あるか?」

「別に〜?あ、俺はフランスから来たんだ〜。名前は女王に貰ったの」

「私も女王に会ってみたいな…」

「会ったことないの?あの人ならすぐ会ってくれると思うよ」

「え、でも病気…」

「動けない訳じゃないんだ。ただ力がだんだん弱ってきてるけど。」

「それでも…」

「あ、言っとくけど力ってのはね。魔力のことで…」

「魔力が無くなるとこの夢の森は維持出来なくなり、女王は普通の人間に戻る」

「"戻る"?女王は人間だったの?」

「うん。…この森が好きな女の子が魔女に会い、魔力を貰った。それで大妖精になって、この森を牛耳る女王になったんだ。」

「魔女…?」

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作者名:電気犬 | 作成日時:2015年11月17日 0時

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