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memory.02 ページ2

森に着いたメリーは、以前と違う風景の森を見て呆然と立っていました。

「ママ…」

「大丈夫よ。きっと向こうに行くにつれて、前見た景色がきっと広がっているわ」


しばらくすると、メリーの母はここで待っててと催促しました。

ですが、メリーは気付きました。


後ろに何か潜んでいるということを…


「……」

メリーは振り向きました。


そこには、熊がいたのです。

「!!」

メリーの母はそれに気付きません。

メリーは賢い子で、大声を出さずにゆっくりと母に近づきました。

熊はこちらに気付きましたが、興味が無さそうです。

「ママ、早く…」

「この薬草を取ってから行くわ」

「(ここには仕事の為に来たのね…)」

でもそんなに悠長にしてはいられませんでした。

熊がこちらに近寄ってきたのです。

「ママ、早く」


すると、メリーは思い出しました。


「どこにいるんだ!メリー!!早く出てきなさい!」


「(こっちに来ないで…)」


「(ママ、助けて……)」


「…」

「メリー、どうかしたの?」

「早く逃げてママ、熊がいるわ」

「!?」

「大きな声を出しては駄目、とりあえず今はもっと森の奥に行きましょう」

「え、えぇ…そうね。」

母はゆっくり立ち上がり、熊に背を見せないように森の奥に行こうとします

熊はじっとこちらを伺っています。


「あっ…!」

ズトッ

「ママ…!!」

すると、けたたましい獣の声が森全体に響き渡りました。

「ママっ…!!!立って!!!!」

「!!…っ…」

メリーの母は立ち上がって走った。


メリーを置いて


メリーはそこからの記憶が砂のように消えていました。

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作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:電気犬 | 作成日時:2015年11月17日 0時

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