Episode2 ページ3
オビside
オビ「…アンタ…。名前は？」
女「…そういうのは自分から名乗るべきなんじゃ？」
オビ「…。俺はオビ」
いつまでも冷たい表情を変えずに隣を歩く女
まるで。どこか、どこか物凄く遠くを見ているような目
女「…。初対面にそう簡単に名を名乗るのね。」
オビ「ええっ。おしえてくれないのかぃ？お嬢さん」
しばらく黙りを決め込んだ後ようやく口を開いた
女「…私はA。そしてそのお嬢さん呼びもやめてほしい。」
オビ「そうか、じゃあ、A嬢だね。」
A「はぁ？」
文句を言いたそうな彼女を無視し、話を続ける
オビ「ここまで来ればあいつらもおってこないでしょ」
男の子「うっ…ううっ」
オビ「男だろ？もう泣くな」
そういって頭を撫でてやると少し擽ったそうに首を竦めた
A「…。この子…大金持ちの貴族の息子よ」
オビ「え…それっＴ…」
・
・
・
ズサｯｯﾂ──────
後一歩遅れていれば危なかっただろう
隣では男の子を抱えて避け、倒れ込んだA嬢。
賊「おいおい。避けんなよなぁ？」
A「…。こいつらは人攫い…。タチの悪い連中」
オビ「人攫い…」
賊「おいおい。お前。女ァ。裏の人間がなに庇ってんだよ。偽善者がよ。」
A「…。」
やはりそうだった。彼女は、紛れもなく俺と同じ。
’’裏稼業家’’なんだ。そしてかなりの強者…。
名前「私はお前らとは違う…。今の賊はどうかしてる。人の心まで無くしたか…」
賊「はっは…何を今更ほざいてやがる。裏の人間が心なんて持ってるわけねぇだろ」
A「…。オビ…貴方はこの子をつれて逃げて。」
…。
オビ「断る」
A「は、何言って…」
オビ「ねぇ。アンタら。裏の人間がみーんな心做しだと思ったわけ？」
賊「何が心だ。その女はな、普通の人間にも、裏の人間にもなり損ねた。出来損ないなんだよ。」
A「くっ…」
賊たちに飛びかかろうとしたA嬢を腕で制する
オビ「残念だけど、おじさん達。それ、間違ってるけど？」
オビ「あいにく俺も裏の人間でねぇ。この手は完全に汚れ切ってる。俺は出来損ないなんてレベルじゃないかもねぇ。」
A「…。」
懐からクナイを取り出し、賊に投げつける
奴らは恐れをなしたのか逃げていった
オビ「俺はかっこいいと思うよ…」
A「…」
オビ「A嬢の生き方」
A「…こんなの…ただの気まぐれよ…意味なんて…」
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メロ - だんだらくんさん» ありがとうございます！がんばります！ (2019年2月4日 21時) (
レス) id: c7822b1b96 (このIDを非表示/違反報告)
だんだらくん(プロフ) - ボクオビが好きなのでお気に入り登録しました！面白いです！更新頑張ってください！ (2019年2月3日 19時) (レス) id: d49cafce35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メロ | 作成日時：2019年1月29日 21時
