Magical war, magic and memories＿私と彼らの記憶の物語＿

Magic 3　♪ ページ3

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「あ、ねぇねぇみどりくん見て見てー！虹架かってるよ！」


「ん〜？あ、ほんとだ。でももう消えそうだよ」



ゆったりと椅子に座り、ふといつの間にか雨が止んでいた空を大きな窓から見てみればそこには虹が架かっていた
直ぐ傍に居た緑色を呼ぶとそんな声が返ってくる。
確かにもう虹は消えかかっていた。



「え、何々？虹？」



そんな俺たちの会話が聞こえたのかキッチンからレウさんがやってくる。

しかし、レウさんがその虹を見ようとした時、もう既に虹はそこには無かった。



「あれ〜無いじゃん」


「レウさんは日頃の行いが悪いんだ」


「えぇ......」


「らだおくんの方が悪いけどね」


「は？？？」



それを言ったら緑色も悪いだろ。
喉まで出かかっていたその言葉は玄関から聞こえるコンちゃんのレウさんを呼ぶ声で遮られた。

あ、コンちゃん帰って来た。
ということはきょーさんも帰って来たかな。

コンちゃんときょーさんは外へ行きこの近くの見回りをしに行っていた。
今、この世界は戦争状態で怪我人がいないかどうか見回っているのだ。

コンちゃんは回復専門の白魔導師、きょーさんは守護天使という種族でその護衛というわけだ。


と、レウさんが玄関へ行った後直ぐに慌てた様な声が聞こえ、どたばたと廊下を走る様な音が聞こえてくる。
.....なんかあったのか。


そう察した俺が立ち上がると丁度玄関からきょーさんとコンちゃんがこっちに戻ってきた。



「おかえ.......誘拐？」


「んなわけ無いやろ！道で倒れて気絶してたんや」


「きょーさん誘拐は.....」


「お前らアホか」



帰って来たきょーさんの背中には人が背負われていた。
それもびっちょびちょ。雨降ってたから多分それで濡れたのかな。



「どりみー魔法で体乾かしてやって」


「は？嫌だよ」



きょーさんはこちらに背中を見せると緑色にそう言った。
うわ、この子髪長いな....。女の子かな？



「お前....女の服脱がせるんか？へんた」

「分かった分かったやるから！」



きょーさんの言おうとした事を遮ってみどりくんが大声でそう言うとみどりくんの指についている指輪が光を放ち、足元に緑色の魔法陣が現れた。
すると、暖かな柔らかい風が辺りを流れ、きょーさんの背中の子に向かって行く。



「はい、おしまい」



みどりくんがそう言うと、その子は俺から見ても分かる位すっかり乾いていた。

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