佐藤さんと氷織くん ページ9
「え、えと……おはなし、って?」
病院の中庭。日差しが少し暑い。
氷織「おねーちゃんの話。実はさー、俺ら血が繋がってないわけ」
わーお。
同人誌みたいだね()
「あ、そうなんだ…たしかにあんまり似てないもんね」
氷織「でしょ」
黒髪ロングにツリ目の塩見さんと、栗色の髪にタレ目がちな氷織くんは、たしかに似ていない。
氷織「でさー、まぁ、血が繋がってないあるあるみたいな感じなんだけど、」
あるある?え、それ、もしかして…
「もしかして、塩見さんのことが、好き、なんですか…」
氷織「あはは、せーかい!よくわかったね!」
いや、普通なんとなく想像はつくよね()
氷織「…でさ、佐藤さんにお願いがあって」
「は、はいなんでしょう」
氷織「協力してよ、俺とおねーちゃんが両想いになれるように」
「お断りします」
氷織「即答!!?」
「え、もう普通に告白したらいいじゃないですか…ご自由にどうぞ」
これ以上恋愛のいざこざに巻き込まれるのはめんどくさいので、丁重にお断りさせていただいた。
氷織「あーもう!おねーちゃんは、裕一郎お兄ちゃんのことが好きなこと、知ってるでしょ!」
「あ、そっか…」
氷織「それで、佐藤さんも裕一郎お兄ちゃんのことが好きで、ライバル宣言したんだよね?お互い協力すればWIN-WINじゃん!!」
「あー…」
なるほど…あれ?
別に悪くない条件じゃ…?
氷織「だめ?」
「うっ」
そーまくんに似た何かが私の心を射抜いた。
「わ、わかった…協力、する…」
___________________
塩見side
私は、病室で梅原の話に出来る限り相槌を打ちながら考えていた。
梅原「でさ、その時Aが」
病室で裕一郎と2人きり。
嬉しいけれど、あの女のことを考えたらなんだかむしゃくしゃしてくる。
やめて…
私以外の人のことなんて話さないで____
思い返せば、この頃の裕一郎は佐藤さんの話ばかりだった。
目の前に私がいるのに。
私が、いるのに______
梅原「ごめん、ちょっと飲み物買ってくる」
塩見「あ、うん、いってらっしゃい」
梅原が病室を出て行った。
私は1人になった。
ふと、椅子の上に置かれたカバンが目に入った。
佐藤さんの。
…
ある考えが思いついた。
塩見「ふふ……っ」
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武田(プロフ) - ウワーーーーーッ!!!!お疲れ様です!4期!?!ウワーーーーーッ!!! (2020年3月25日 20時) (レス) id: 784988d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 武田さん» 更新しましたー! (2020年3月25日 18時) (レス) id: f71b6a4421 (このIDを非表示/違反報告)
武田(プロフ) - 更新待ってます…ッウウ (2020年3月25日 2時) (レス) id: 784988d0c1 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - なっちゃんさん» はじめまして!読んでいただきありがとうございます…!そう言っていただけるの本当に嬉しい…たった今更新しました!ぜひご覧ください! (2019年9月22日 16時) (レス) id: 609d647ec0 (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - はじめまして!梅ちゃんが好きで読み出したらハラハラと2人の絶妙な距離感がたまらず一気読みでした(^^)2人の行方がきになります!無理せず更新頑張ってください (2019年9月18日 3時) (レス) id: 956805fd15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろんぱん | 作成日時:2019年5月6日 13時