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「…なんで来たの？」
「話が、したくて」
まっすぐと目を見て話すのは、随分と久しぶりのような気がする。
離れていた半年、なんてもんじゃなくて、もっとずっと、遠い過去。
そうだ、と思い出した。
これが、彼の瞳だ。
純粋でまっすぐなその目が好きで、今も、好きで。
もう、逸らしたらダメだ。
「…公園、行く？」
二人で住んでいた部屋からさほど離れていない実家は、始まりと終わりを刻んだあの公園の近くでもある。
無意識に避けていたあの日から、半年ぶりにベンチに座れば、色んな想いが次から次へと溢れ出してしまってしばらく言葉が出なかった。
「好きだよ」
沈黙を裂いたのは彼の声で、あまりに突然、あまりに優しい声で言うから、私は。
「…ごめん、…も、違う気がして。考えたけど、これしか出て来なかった」
…あぁ、そんなところが。
彼らしいな、と思ってたまらなくって。
久しぶり、とか、元気だった？とか、痩せたね、とか。
回りくどい会話から始まらないのは、一つの事しか考えられないもんだから。
やっぱり彼は、こんなにすんなりと気持ちを伝えられるまっすぐな人なのだ。
「…もちろん、謝りたい事はたくさんある、けど」
一つ一つ、丁寧に伝えるように言葉を紡ぐ彼に、全身で彼の声を聞こうと込み上げるものを必死で堪えた。
だけど、堪えきれてないなんて事は滲む視界で分かってしまう。
ふいに冷たい手が頬に触れ、その感触すらも懐かしくて愛おしくて、堪えようとすればするほど溢れてしまう。
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バンビ(プロフ) - 弥生さん» 弥生様、コメントありがとうございます。こんなめめが想像出来過ぎて私も苦しいです。笑 最新作の照君も、どうぞよろしくお願いします。 (2022年4月26日 20時) (
レス) id: 3e6ac61619 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - シリーズ楽しく読ませて頂いてます。この作品のめめがめめ過ぎて苦しー！ってなりました。最新作も更新を心待ちにしています♪ (2022年4月26日 17時) (レス) id: 7916499826 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ねこさん» ねこ様、コメントありがとうございます。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。 (2021年11月21日 22時) (レス) id: 7af38d1460 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - すごく素敵なお話で大好きでした。完結おめでとうございます^_^ (2021年11月21日 22時) (レス) @page44 id: b63bd495ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バンビ
| 作成日時：2021年10月16日 18時
