もうひとつの関西ダービー (ページ16)

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最先端の… ページ16

「もしもし…迷子に…なった」

と、由伸に電話して約5分。

「なんで不良に話しかけられるような道通るん？」

由伸に迎えに来てもらいお説教をされている最中。私だってこの道を通りたくて通ってるわけじゃない。お酒に酔っていたから仕方ない。

「そういえばA、宮城と福也さんとご飯行ってたんやんな？」

「うん、」

「俺も行きたかったんやけど、なんで誘ってくれんかったん」

「え、…なんでだろ…」

確かに不思議だ。宮城くんが由伸さんも！とか言って誘っててもおかしくないのに。

あ、…そうだった、由伸のことが好きとかそういう話をしていたからか。あ、そうだった。って、…こんなこと言えるか。

「最近、ぎこちなくない？」

「え？」

由伸も気づく程ぎこちないのかな…。

「全然目合わんし」

「それは…、」

"あなたが好きだから"

なんて言えればいいのに。勇気が出ない。

すると、先程より距離が近くなっていて私の手を握っている由伸。なんでそんなことしちゃうかな。

「こんな夜遅い時間に何も考えずに男に電話かけるとか、」

"無自覚とは思えへんねんけど、"

「…そうだね」

"少なくとも友達とは思ってないかも"

この言葉が私が言えた1番最先端の告白だった。