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__________…
『はいどうぞ、温かいココアです。
少しでも貴方の気持ちが落ち着くように。
甘い物、好きでしょう？』
「…ありがとう」
湯気の立つそれを飲む総統サマには既にシャワーを浴びさせ、男物の服が無い為にシャツの上からは毛布を羽織らせている。
安定した住居を持たない私は、頻繁に宿を借りては仕事が入る度に拠点を移し、そのような行為を繰り返して日々を過ごしている。
今回の宿はそこまで値段は高くないが、二人で一晩過ごすにしても広さは十分。
私は総統サマの向かいのソファーに腰掛け、自分の分のココアを啜った。
『……それで、私が何故貴方を買い取ったのか。
それでいて何故、貴方を鎖で繋ぎ止めておく気がないのか。
そして何故仲間の元に帰すなどと言ったのか…
________これらが主な貴方の疑問点ですね』
「あぁ、先程から俺なりに思考を巡らせてはいるが、全くもってお前の行動原理が分からない。謎だ。
それともう１つ。
……お前、
何故俺が甘い物好きだと知っているんだ」
マグカップを持ち上げる私の手が止まった。
此方に敵意がないと安心したのだろうか。彼はやっと流暢に話してくれるようになった。
『……貴方の部下の１人には、日頃から世話になっているんです。
貴方が甘党だというのも…その人から聞きました』
「何…？」
これには流石に戸惑いを隠せない様子だ。彼は明らかに狼狽を表情に滲ませていた。
目の前の女は何を言っているのか、と。
『…
_______________しんぺい神。
貴方の城には、そういう名の男性がいるのでは？』
そこで彼は、はっと目を見開いて見せた。
「ぺ神か…？」
私は１つ頷いて、肯定する。
『そう、何てことはない。
人殺しを生業とする私が、軍医の彼と知り合うにはそれなりの条件が必要です。
分かりますか』
彼は顔を俯かせ、少しだけ考えを巡らせたようだった。
そして、少し遠慮がちに此方に目をやる。
「何か、…病気を患っているのか」
私は彼のその真剣さに、思わずふっと笑みを溢した。
大勢の民を率いる頭が、あまりにも1人の女に対して慎重過ぎやしないか。
相手の顔色を伺い言葉を選べる所には好感を抱けるが。
『いやいや、病気というほど大層なものじゃない。それにどちらかと言うと、精神病の一環です。まぁそれは今関係ないので省きましょう。
大切なのは２つ』
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お月様 - 滅茶苦茶おもろかったです！待ってたけどようやく27話でロボロさんの所出た！続編おめでとうございます！ (2021年1月2日 17時) (
レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
セツナ - 火ぃつけろ火ぃぃぃぃ！！！wwww腹筋バキバキになったんですけど腹筋返して（）神様お疲れ様です！ (2020年5月26日 21時) (レス) id: 274ac26baa (このIDを非表示/違反報告)
しゃち - 43の最初にある有限実行の“限”は“言”ではないでしょうか？勘違いでしたら申し訳ございません。ラットさんの作品大好きです！ (2020年4月16日 13時) (レス) id: 6540cc437a (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - うますぎませんか！？画力をわけて！！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2020年4月3日 23時) (レス) id: 5db7ec7919 (このIDを非表示/違反報告)
楓@卍教 - 絵も文もうまいだと…？神…？いや天才…？(錯乱)まじで好きです応援してます (2020年3月21日 15時) (レス) id: 84c734c3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラット
| 作成日時：2019年11月16日 21時
