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「…元々気になっとったんよ？Aが最初…俺の服掴み上げて、物言った時からな。
…でもな、【良識ある大人】は普通、齢14、15の女の子に惚れたりしないんよ。
_______それが二十歳近い女言われて、
我慢する必要ない思い知らされて、
手出さずにいられるか？
無理や」
『それ何の免罪符にもなりませんからね』
「ええやん別にぃ。
一足早く噛み痕残すくらい」
にこにこと楽しげな、それでいて語尾に音符でも付いていそうな程、軽やかな口調で語られたその奇妙な文章。
______"一足早く"？
『どういうい、み…！』
ゾムさんの大きな手が私の顎を掴んで、ぐいっと無理矢理に上を向かせられる。
抵抗も出来ず、剥き出しにされた私の首筋に彼は牙を立てた。
言葉通り、噛み痕を残す、とでも言うように。
途端に鋭い痛みと共に訪れる、皮膚を伝う生暖かいそれが、ゾムさんの舌だと理解するのに、そう時間はかからなかった。
『…良識のある大人は、こんな風に人を無理矢理襲ったりしない…っ』
「良識のある大人以前に俺男やもん〜」
『あぁ言えばこう言うのやめて下さ…ｯ離して下さい…！』
「あ〜…無駄な抵抗なんにジタバタ暴れて、ほんまかわええなぁ」
私がどれだけ彼の身体を叩こうが、押し退けることは出来ない。
ならば…
その時、私の頭を抱えるように、ゾムさんがせがんできたもんだから。
『…ゾムさん』
「ん、なん______」
ならば隙を見せろ、化け物。
私は彼のパーカーを掴み、力一杯に引き寄せ…
彼の唇に、自分の唇を強く重ねた。
「ん…！？
…っはぇ、A…」
______私からキスをしたという状況に、少なからず驚いたであろう彼の腕が緩む。
この機を逃せない。
間抜けな声を出すゾムさんの腕から抜け出し、軸足を引っ掛け、バランスの崩れた彼の身体をそのままベッドに倒した。
形勢逆転、というやつだ。
息も絶え絶えといった感じの私は、彼の体に馬乗りになり
『不意打ち…成功、です。
…次、またこういうことしてきたら、今度は舌噛みちぎってやりますから、も…しちゃ駄目ですよ』
ただでさえ薄い筋肉に物を言わせ、身体を無理に動かした事により、呼吸の荒くなったまま、私は精一杯彼を牽制する。
片や茫然自失といった風のゾムさんの、潤み始めた翡翠色の瞳、じわじわと赤くなる顔、行き場の無くなったその両手は、私に触れかねているようで。
やがて林檎の様になった己の顔を、彼は両手で覆い隠した。
「……かっわええし………よ、けいに惚れてまったんやけど…どないしよ…」
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お月様 - 滅茶苦茶おもろかったです！待ってたけどようやく27話でロボロさんの所出た！続編おめでとうございます！ (2021年1月2日 17時) (
レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
セツナ - 火ぃつけろ火ぃぃぃぃ！！！wwww腹筋バキバキになったんですけど腹筋返して（）神様お疲れ様です！ (2020年5月26日 21時) (レス) id: 274ac26baa (このIDを非表示/違反報告)
しゃち - 43の最初にある有限実行の“限”は“言”ではないでしょうか？勘違いでしたら申し訳ございません。ラットさんの作品大好きです！ (2020年4月16日 13時) (レス) id: 6540cc437a (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - うますぎませんか！？画力をわけて！！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2020年4月3日 23時) (レス) id: 5db7ec7919 (このIDを非表示/違反報告)
楓@卍教 - 絵も文もうまいだと…？神…？いや天才…？(錯乱)まじで好きです応援してます (2020年3月21日 15時) (レス) id: 84c734c3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラット
| 作成日時：2019年11月16日 21時
