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グルッペンさんは不思議そうな表情で暫く此方を見つめていたが、少しして何か気付いたような顔をすると、意味ありげな笑顔を浮かべた。
というか、どこか厭らしい笑みだ。
「お前、歳は14、15かそこらだろう。
…あぁいや、確かにもう立派なレディだな、これは失礼した。だがそんなに嫌がることはないだろう」
と、どこかからかっているような、子供をあやすような口調。
しかしその冗談に私の口角は穏やかに笑みを刻むどころか、ピクリとも反応しなかった。
…今、彼は何と言っただろうか。
先のグルッペンさんの言葉を脳内で小さく反芻する。
……？
……私が、14歳？…15歳？
表情さえまともに取り繕うことが出来ず、恐らく今鏡を見れば、戸惑いに歪んだ女の顔が浮かんでいることだろう。
私は率直な気持ちを言葉に出す。
『あの……本気で言っておられます？』
「…？あぁ」
何の表情も浮かばず、ただひたすら訝しげに見上げる私に、どこか不安げに彼の顔が曇る。
「______まさか…もっと低いのか？」
どうしてもっと上だという可能性には目を向けないのだ？
今までこの人は、私をそんな子供と認識して接していたのだろうか。理解が及ばない。
『あの…私、19歳ですが』
「……………何？」
たっぷり数秒の沈黙の後、
彼は不格好な音を立て椅子から立ち上がり、なにか不可解な物でも見るような目線を此方に寄越した。
「じゅう、きゅう…？」
・
その日の夕食後、私が今日一番印象的だった出来事…年齢の話を話題に出すと、共に食事を囲った幹部達は実に様々な反応を示してくれた。
昼間のグルッペンさんと同様、戸惑いと焦燥を隠せず額に脂汗を流す者
何を今更と特段表情を変えない者
初耳だと目を丸くしながらも、先入観を持っていなかったが故に「そうだったんだ」と得心する者
「いやいや、グルッペンさんが城に帰ってくる前、Aさんとの電話終えたしんぺい神さん言ってたじゃないですか、19歳って。
ほぼタメで殺し屋とかどんなヤベェ奴やろって、俺思ってましたもん」
とショッピさんが呆れたように自身の上司達を見渡した。
「いや、あんときは覚える必要ないと思っとって。実際城に住むとは思わんくて忘れとったし」
トントンさんの弁解に似た持論に、コネシマさんが大きく同意を示す。それにまたショッピさんは軽蔑の視線を送った。
『ゾムさん、絶対知らなかったでしょう』
腕を組んだ彼は平然と言ってのける。
「いや、体の匂いで何となく大人やなって思っとった」
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お月様 - 滅茶苦茶おもろかったです！待ってたけどようやく27話でロボロさんの所出た！続編おめでとうございます！ (2021年1月2日 17時) (
レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
セツナ - 火ぃつけろ火ぃぃぃぃ！！！wwww腹筋バキバキになったんですけど腹筋返して（）神様お疲れ様です！ (2020年5月26日 21時) (レス) id: 274ac26baa (このIDを非表示/違反報告)
しゃち - 43の最初にある有限実行の“限”は“言”ではないでしょうか？勘違いでしたら申し訳ございません。ラットさんの作品大好きです！ (2020年4月16日 13時) (レス) id: 6540cc437a (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - うますぎませんか！？画力をわけて！！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2020年4月3日 23時) (レス) id: 5db7ec7919 (このIDを非表示/違反報告)
楓@卍教 - 絵も文もうまいだと…？神…？いや天才…？(錯乱)まじで好きです応援してます (2020年3月21日 15時) (レス) id: 84c734c3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラット
| 作成日時：2019年11月16日 21時
