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11□年の差なんて関係ないよね2 ページ10

視線を感じて横を見れば、不満そうな彼がじっとこちらを見つめてた。
そんな私の様子に同じように横を見た石川くんは苦笑い。








「そんなに気になるなら見ればいいじゃん」

「そうじゃなくて」









よいしょ、なんて石川くんと私の間に割り込んで座る西田くん









「祐希さん近いんです、Aさんに」

「しょうがないだろ?パソコンの画面見るんだから。ってかお前のせいで見えないんだけど」

「じゃあ、こうすれば良くないですか?」

「あ、ちょっと」








西田くんが私の手からパソコンを奪って自分の膝に置く
これならいいですよなんて西田くんは何故か満足気だ。
ちょっと嫉妬深いというか、そういうところも可愛いなぁって思う。
…本人に向かって言ったら怒られるけど。

私、西田くん、石川くんの並びでデータチェックを行う変な光景がそこにはあって。
何してんの、なんて柳田くんにも突っ込まれながらも
データチェックを終えた石川くんは、ありがとうございますなんて行ってしまった。







「やっと終わったー。Aさんはもう今日これで終わり?」

「ううん。データまとめて送らないと」

「えー…」

「お仕事ですから。でも、あとは部屋でやるよ」







そう言ってパソコンをしまい出す私に西田くんが私の腕を掴む。








「じゃあ、俺も後でAさんの部屋行きますね」

「なんで?」

「仕事で構ってくれないなら俺後ろで見てますから」









そう言って私の腕を引っ張る西田くんとエレベーターに乗り込んで
先に風呂入ってきまーす、なんて自分の部屋に戻る彼と別れ自分の部屋に戻る。
このあとの作業を考えると、頭がおかしくなりそうだけど
日本の勝利の為だ、そう言い聞かせて私も先にお風呂に入ることにした。

お風呂から上がってすぐ、ドアを叩く音が聞こえて
そこにいたのは荷物を抱えた西田くんだった。








「え?」

「明日は練習だけなんで、Aさんの部屋に泊まろーかなって」

「…さすがにそれは、」

「ダメです?」








ああ、ずるい。
そうやって眉を下げて聞いてくる西田くん
私が断れないのわかっててやってる。








「わかった。ただ、早く寝てね?明日は練習なんだから」

「はーい」








そう言いながらもニコニコしてて。ずるいなぁ。
ホテルの一室でパソコンをカタカタといじる。
録画してある動画を見ながら、数字の羅列と睨めっこ。
傍らにコーヒーを置いて、せめてもの眠気覚ましだ。



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noranekosan(プロフ) - リリさん» リリさんはじめまして。ありがとうございます!私もリリさんのお話読ませて頂いてたので嬉しいです。゚(っ゚´ω` ゚c)゚。今後も頑張って書いていくので、是非とも見ていってください!! (2019年11月12日 22時) (レス) id: e3a91e1b0b (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。のらねこさん(とお呼びしていいのでしょうか?)の書かれるお話どれも素敵なので、これからも楽しみにしています(*´˘`*) (2019年11月12日 16時) (レス) id: 3f90fe2b5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:as | 作成日時:2019年11月2日 2時

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