【ヒロアカ】お前…地味男じゃなかったのかよ……（震） (ページ26)

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"ショック吸収"

俺の個性が効かない訳だ。発動条件が何であれ、パワー型個性なのだから。

俺はすぐに脳無から離れる。そのまま俺は、死柄木さんが立っている位置から程近い水難エリアにそろりそろりと忍び寄った。

そこにいたのは梅雨ちゃん、緑谷、峰田の３人で、俺の存在に気づいた梅雨ちゃんと緑谷はホッとした顔を見せた。ちなみに峰田はずっと震えてて俺に気づかなかった。

ああ、峰田…お前が同じクラスで心底よかったよ。自分より下がいるって、こんなに心地いいものなんだな(最低)

「……の、散らし損ね…………１名逃げられました」

「………は？

……はぁー…黒霧、お前…お前がワープゲートじゃなきゃ粉々にしてたよ。

流石に何十人ものプロ相手じゃ敵わない。ゲームオーバーだ、あーあ…

今回はゲームオーバーだ」

死柄木さんは若干俯き、イラつきながらも興ざめしたかのような態度で一歩踏み出した。

「けどもその前に」

「平和の象徴としての矜持を少しでも」

知ってた

死柄木さんなら…ヴィランならそうすると思って

ﾀﾞｯ！

近づいておいて正解。

「へし折って帰ろう！」

梅雨ちゃんに手を伸ばす死柄木さんの手をガシリと掴む。

「…！！」

死柄木さんが目を見開いた。

『…あ？』

俺は思わず声を上げる。何も起こらない…死柄木さんの個性が発動しない。

俺は１つの可能性に気がつき、相澤先生を見た。

「…本っ当かっこいいぜ。

イレイザーヘッド」

ギロリとこちらを睨む彼の瞳は真っ赤に染まっていた。

相澤先生の個性が解けない内に、俺は死柄木さんを適当なところにぶっ飛ばそうと思った。

「手っ、放せぇ！！」

後ろから緑谷が飛んでくるまでは。

俺の頭の回転よりも緑谷の殴りにいくスピードの方が早くて、反射的に俺は死柄木さんの手を放した。

「脳無」

ズドン！！というとんでもない音と共に土煙が視界を覆う。

…今の音絶対さぁ、可笑しいよねぇ。

明らかに人間殴った音じゃねぇんだわ。

土煙が晴れ、現れたのは思った通り脳無。

ヤバいな。

俺はすぐさま緑谷の手を引き、そのままの勢いで水の中に飛び込んだ。

…………ちょっと待って、服ってこんなに重かったっけ。

そういや小学生ん時着衣入水の授業やったけど、俺溺れかけたな。

やば、緑谷だけでも

『ｹﾞﾎｯ』

「ぅっ、死齊く…」

「しっかりして二人共、…舌の長さが足りて良かったわ。

それに、もう大丈夫よ」

『……

オール、

マイト……』