【ヒロアカ】お前…地味男じゃなかったのかよ……（震） (ページ13)

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死柄木弔と名乗ったその人は、ポッキーの袋を開けポリポリと食べ始めた。

俺もたけのこの里の箱を開ける。

『死柄木さんって何歳なの？』

「さーね。まぁ成人はしてる」

『へー』

「ピアスすげーな。自分で開けたのか？」

『いや、友達に。あ、舌ピは自分でやった』

「マジかよ、キモ」

『ひどくね』

「お前大学生？」

『今日から高校生』

淡々と質疑応答を繰り返す。大人の人と仲良くなるのは始めてだった。

しかし案外話せるものだ。敬語もいつの間にか抜けて、まるで同い年の友達のように気軽に話せている。

まぁそれはさておき、

『はぁ、残ったお菓子を何の共にするか……』

「は？」

『いや、ゲームとか映画とか、そういうのやりながら食べるからさ』

「ほー」

『ちなみに今はス○ラトゥーンにハマってる』

「……」

……ん？何で黙ったの？

「死齊とかいったな」

『え、うん』

死柄木さんは少し前屈みになり、その細い指を組んだ。

「お前とは気も趣味も合いすぎていい加減キモいよ」

『……死柄木さん…………』

「……」

『ちなみに使用している武器はn

「スプ○ローラー」

今度盃を飲み交わそう』

即効返答がきた。そして即効握手した。本当に気持ち悪いほど気が合う。

『…ん？』

俺は、俺の手を握る死柄木さんの手を見てある疑問を抱いた。

『…何で4本？』

そう、死柄木さんの指は中指一本だけ不自然に俺の手から離れていた。

不思議に思い死柄木さんの顔を見る。

「……俺の個性」

目が合わないまま、バッと手を振り払われた。

「俺の指には触れるなよ」

そっけないが、それでもどこか心配しているような、不安がっているような口調だ。

「死ぬから」

『………』

そんだけ危ない個性ってことかな。

『わかった』

「…何も聞かねぇのな」

『うん、だって死柄木さんが触れるなって言ったんじゃん。』

「……」

『俺そろっと帰る。ありがと死柄木さん、楽しかった』

「…あっそ」

何故詳しいことを聞かなかったのか、というと、正直明確には言えないんだけど…

何でだろう。聞いちゃ駄目な気がして。

『バイバイ』

俺は笑みを浮かべながら手を振って、振り返らず歩いた。

・

「……変な奴」

・

『………あ、LINE交換しときゃ良かった。』