幼馴染みの特権【牛島若利】4 (ページ22)

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「あ、上がった…」

「バケモン…」

俺のレシーブで宙に上がるボール
それをまた月島が顔をヒクヒクとさせながらボールをキャッチする

…ていうか、さっきバケモンって言ったやつ誰だ出てこい
俺は永遠のパーフェクトヒューマンだ、今世だけ

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「内山さん、今日はありがとうございました」

「いーよ、大したこと言ってないし」

頭がきちんと下げて御礼をするセンター分け
…頭下げても俺は見上げる形となっているが

「なるべく、慣れて試合に生かしたいので」

「慣れるよ、大丈夫
俺でもできたんだから」

「その言葉はなんの説得力も無いですよ」

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「でも、」

センター分けは続けた

「怪童の守護神の内山Aさんと話せてよかったです」

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なんでか知らないが、すごく嬉しいからとりあえずポッケに入ってた飴をあげといた
あいつ好きだわ

あと名前を教えてもらった
流石にセンター分けには少し不満があったらしい

名前は国見英という

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「若利、寮戻ろ」

「ああ」

天童や大平などのメンバーはみんな先に戻ったらしく最後に残っていた三年は俺たちだけであった

ああ、そうだ、コートの色どっちがいいか聞かなきゃな

「若利、紺色と黒色どっちが好き?」

「…?なぜだ?」

「いいから!!」

若利は頭を傾げて少し考えていた
その姿が少し小学生の頃の若利を思い出す

「…Aはどちらがいい?」

「…え、」

なんか前もこんなことなかったっけ
やめてくれよ、デジャヴつかってくんの、笑えないから

「若利は、紺色っぽいかな」

正直に俺は答える
こんなんだったら聞かなくてもよかったじゃねーか
チキショー

「じゃあ、Aは黒だな」

そう言って俺の頭をくしゃりと撫でた

撫でる必要はないよね、嬉しいけどさ???

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