08 お姫様 ページ8
突然触れてきた肌にビクリと身体が震えた。黒兎王国の限られた者以外が触れようとすると毎度のことながらこうなってしまう。怖いんだ、意思を持つ相手のことが…
隼「…怖い？」
『…っ、ごめんなさい…』
隼「ごめんね」
『違うんです！これは…あの、』
隼「…ねぇ、抱きしめてもいいかな？』
その言葉に更に身体が震えた。この人はわたしをどうしようとしてるの？怖い、怖いのに…
『…震えてしまったらごめんなさい』
自分の口から出た言葉に驚いた。わたしは彼に何を望んでいるのだろう。
隼「構わないよ」
伸ばされた腕に瞳を閉じた。ぎゅっと優しく抱きしめられて、なんだか懐かしく感じた。前にもこんなふうに、貴方に会っていた気がする…？
『隼さん』
隼「隼だよ？ほら、呼んでみて？」
『しゅ…ん…？』
隼「はーい、どうしたのかな？」
優しい音を奏でる声。初めて呼んだはずなのに初めてではない気がした。体は少しだけ震えていたけど、だんだんと震えが収まっていくのがわかった。
ねえ、貴方はわたしの何ーー？
あれだけいろんな人を拒否していた体がすんなりと彼の中に収まる。それどころか…安心している？
『…あ、あのっ…隼は…』
隼「僕は君をずっと探していたんだ。だって…君は僕の大切な鍵だ」
『…鍵…？』
隼「そうだよ？数日前、僕が真反対の世界から君が持つ鍵を使ってここにやってきたんだ。心当たりはあるでしょう？」
世界の鍵。それはわたしに与えられた大切な役目だった。体の中に眠る鍵。それは世界を司る者と繋がっており、世界が鍵を見つけ出すことができれば…世界を司る者は自由にこの世界を行き来できるようになる。世界に愛された者だけに与えられる特別な能力だ。世界の鍵を司る者、それがわたし。
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衣里(プロフ) - 初めまして、全作品読ませて頂きました、懐かしくて涙が出てきちゃいました、紅縁、スクレボ、サバコレぜひとも書いて欲しいです。これからも頑張ってください (2019年10月6日 7時) (
レス) id: a37957c804 (このIDを非表示/違反報告)
mel(プロフ) - みほさん» ありがとうございます。機会があれば書いてみたいなと思っていますが、円盤が出てからになるかと思います。申し訳ございません。 (2018年11月25日 19時) (レス) id: cd9818e417 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - 初めまして。いつも楽しく読ませていただいてます。紅縁のストーリーを小説化してください。 (2018年11月24日 20時) (レス) id: 40d86cc87b (このIDを非表示/違反報告)
mel(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！更新はゆっくりですがまた遊びに来てくださると嬉しいです！お待ちしております。 (2018年9月22日 17時) (レス) id: cd9818e417 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - melさんの作品全部大好きです。また新作の更新常に楽しみにしてます!!無理せず頑張って下さい! (2018年9月20日 23時) (携帯から) (レス) id: 11be993efd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mel | 作成日時：2018年7月30日 23時
