【 ツキウタ。】24時間シュンデレラ

デートはまた今度にしよう ページ15

いつも僕より早く起きる彼女。僕が目覚めるといつも彼女は共有ルームで朝食を摂っているか、既に出かけたあとか…でも時々。




隼「ん…」




今日は珍しくお姫様が隣で寝ていた。昨日、ロケがずいぶん長引いて帰って来れたのは明け方だったとか。それならまだ夢の中でも仕方ないね。


仕事はあるのか気になって、海の部屋に行ってお姫様の予定を確認することにした。




隼「やあ、海」


海「おお、おはよう隼。お前がAより早いなんて珍しいな」


隼「昨日、帰ってきたのがずいぶん遅かったみたいでね。まだ夢の中なんだ」


海「そういえば…最近はお前が部屋に引っ張っていかなくても部屋で寝るようになったな」


隼「そうだね。最近、少し素直になってきたのかなと思うと僕は嬉しいよ」


海「まあな、ちょっと素直になれないところがあるからな。たまに見せるデレがたまらないな」




海はそう言って笑った。そう、時々彼女が見せてくれるデレ。今日もそう。前だったら引きずってベッドに連れてきたのにね、今となっては自ら入ってくる。本当に可愛い。




隼「ああ、海？今日のお姫様の予定はわかるかな？」


海「あ〜、今日は1日オフだぞ。しっかり寝かしてやれ。最近、ドラマの撮影でろくに寝てないらしいからな」


隼「そうだね、ありがとう」




僕は部屋に戻って彼女の顔を見つめていた。スヤスヤと眠る彼女は可愛くて無防備で…




隼「僕ももう1回寝ちゃおうかな」




もう一度ベッドに入って彼女の背中に腕を回した。伝わる心地のいい温もり。その温もりに任せて目を閉じた。





◎





『ん…今、何時…？』


隼「おはよう、お姫様。今は17時だよ」


『…なんで起こしてくれなかったの！？』


隼「気持ちよさそうに寝てたからだよ」


『…あんた、今日の予定わかってる！？』


隼「ああ、そういえばデートの日だったね。また今度、出かけよう」


『…次の休みいつかもわからないのに…』


隼「楽しみにしててくれたなんて光栄だな」




無自覚のデレは隼さん的にはダメージ大きいよ。

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