【 ツキウタ。】24時間シュンデレラ

惚れたが負けだなんて ページ12

陽「あ〜、Aちゃん」


『おかえり、陽』


陽「そう言えば、この前ずいぶん酔っ払って帰ってきて次の日の朝から隼に強制連行されてたけど大丈夫だった？」


『あ〜、うん。あの日は…』




仕事が終わって共有ルームでぼけっとしていたら陽が帰ってきた。わたしの前には隼が何故かってきたわたしが大好きなマカロンが置いてある。




陽「飲みすぎた理由ってなんかあるの？」


『それを隼にトコトン追求されたよね』


陽「で？」


『…もはや、わたしが彼と付き合ってることを褒めてほしい！あの人、よくわからない！！』


陽「答えになってないけど…。まあ、それは前から誰もが知ってることかと思うけど…」


『そして時々、無駄にかっこいいんだよ。むかつく』


陽「…そういうところ、確かに隼にもあるよな〜」


『だからわたしの負けだ』


陽「惚れたが負けってやつ？…でも、隼がこの前…僕の愛情の方がAの愛情より深いって言ってた。あいつ、本当計り知れねえーよな」


『…はい』


陽「まあまあ、そんなに落ち込むことないって。俺は隼とAちゃんくらいバランス取れてるカップルいいと思うよ〜」




陽はそう言って部屋に戻ってしまった。マカロンをもぐもぐしていると、噂の霜月隼が帰ってきた。




隼「やあ、僕を待っていてくれるなんて嬉しいね！お姫様！！」


『勘違いもほどほどにしてくれ』




どっちがどっちをどのくらい好きかなんてどうでもいい話で、お互い気になるからそばに居るんだ。




隼「もしかして、強制連行したこと怒ってるのかな？」


『怒ってないです！！』


陽「その言い方は怒ってる言い方はだからな、Aちゃん」

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