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「流行ってんのか? この柄。」
腹に出したんキレイに拭って、ヘソにキスを落とす。
それにもビクンと感じた後、亮は乱れたワンピースを直した。
「…こないだ買った、ばっかりなの。
友達とおそろいで…」
色とりどりのフルーツの柄。
どっかで見た、ような。
「あぁ。料理教室の。」
最初に亮んちに、泊まった翌朝。
うまそうな和食が出て来て、料理得意なんやなって聞いたら、
「学生時代から、料理教室に通ってて… 」
「えらいな。
花嫁修行か?」
「そんなんじゃないけど。笑
一人暮らしになるから、料理くらいできないとなって…
それに…
友達も、できたの。」
嬉しそうに、話してたっけ。
「すっごく可愛い子なの。
ふわふわしててね、カタカナと英語が苦手で…
料理の名前も覚えられないの。笑」
「ほぉん」
「カレシの会社の名前もね、カタカナ多くてちゃんと言えないの、って。
でも料理は上手だし、普段は難しい本ばっか読んでるし…」
「ほんならウチの会社なんか完全にアウトやな」
「そう思って教えてない。笑」
クスクス笑って俯くと、キレイに巻いた髪が少し乱れて垂れてくる。
かいらしいのと触れたいのと両方で、1束掴んで耳にかけた。
そんだけで頬がほんのり赤くなって、オレの手も熱くなる。
さっきシたばっかりやのに、互いの目はおんなしこと考えとるのがわかる。
「…オレんち、来るか?」
「ダメですよ。
さっきのメール、返してから、じゃなきゃ… 」
「フ笑
真面目やな… 」
キスをして、繋がって、メールもちゃんとしたら、今度はウチで…
頭ん中でこれからの算段をしてたら、デスクの上で震えるスマホ。
それよか亮の唇のが大事やし、ほっといたんやけど…
「…渋谷さん、電話… 」
気にした亮が、スマホを取った。
ディスプレイを見て、一瞬亮の手が固まる。
「…… 」
何かを呟いたけど、バイブ音で聞こえない。
渡されたスマホがオレの手のひらで諦めたように静かになった。
「かけて、あげなきゃ…
…ダメ。」
亮がオレの目を見る。
ぎゅう、て下唇噛んでる。
「丸ちゃん…
泣いちゃう、から」
「えっ?」
「横山、丸子…
私の、料理教室の… 」
___友達。
オレの手のひらで、もう一度震えるスマホ。
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さやか(プロフ) - はじめまして。いつもめろんぱんさんの作品を楽しく見させていただいております!!多くの作品にパスワードを付けていらっしゃると思うのですが、もうめろんぱんさんの作品は読むことができないのでしょうか、、、 (7月12日 16時) (レス) id: dd61441407 (このIDを非表示/違反報告)
cayochi(プロフ) - めろんぱんさん» なんやねーん。ズルないでぇ (2020年9月24日 19時) (レス) id: 89ed3d2d70 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - くぅう かよさんずるい (2020年9月24日 18時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - さやさん» こちらこそありがとうございますーー!!!! 双子の名前まで考えてました。楽しすぎました。みんな幸せでよかった。。。 ありがとうございます!!!!! (2020年9月24日 18時) (レス) id: b5cc118e0b (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 素敵なお話が出来てる……弟が居て双子まで…なんて幸せ!!そして私の大好きな画像をここまで広げてくださりお二人には感謝です!ありがとうございました(^^)みんな幸せ!! (2020年9月24日 16時) (レス) id: 806d5009ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろんぱん/cayochi x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2020年8月9日 8時