【テニプリ】越前リョーマの大切な人は･･･ (ページ21)

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２０話ページ21

no-side

いきなり部室のドアがバンッと開いた。

左目に何かを食らったような跡をつけ、ビデオカメラを手に部室に入ってきた。

堀尾「あっカチロー！どうしたその目！？」

加藤「ちょっと頑張りすぎてボールが･･･そんな事より！次のリョーマくんの対戦相手･･･海堂先輩の試合！」

水野「でかしたじゃん！」

堀尾「越前(ユリカ)の試合と重なってたから見逃しちゃったもんな！」

加藤「とにかく見てみてよ！圧倒的に･･･」

ﾘｮｰﾏ「ああ強いね、俺もちょっと勝てないかも」

加藤「え！？リョーマ君がそんな弱気な発言･･･」

リョーマとユリカが見てるのはプロなテニス選手が載った雑誌。

加藤「誰もそんなプロの記事の話なんかしてないよ！違うでしょもー！」

ﾘｮｰﾏ「あー･･･何だっけ？」

加藤「リョーマ君のためになると思って撮ってきたのに」

ﾘｮｰﾏ「･･･トイレ」

リョーマは雑誌を置くとトイレに向かう。

ユリカもどこかへ行ってしまった。

堀尾「あーゆうヤツだって。とにかく俺たちだけでも見ておこうぜ」

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ユリカが壁打ちで練習している所･･･

桜乃「ふう･･･あれ？なんの音だろ･･･？」

手を洗っていた桜乃が音を聞きつけてやって来る。

桜乃「(ユリカちゃんだ･･･！凄い！！ボールの後が一ヶ所しか残ってない！)」

桜乃の気配に気付くと、ユリカは打つ手を止めて顔だけをそちらに向ける。

首を傾げて相変わらず無言のユリカに、ラケットを担いだリョーマが後ろからやって来た。

ﾘｮｰﾏ「ユリカ、そろそろ試合始まる」

ユリカ「あ、うん」

声をかけられたと同時にリョーマ方に目をやり、桜乃のことはもう眼中になかった。

準備をしてコートへ向かおうとするユリカを桜乃は呼び止める。

桜乃「あっ･･･ユリカちゃん！」

ユリカ「──･･･」

呼び声で立ち止まり、ゆっくりと桜乃の方を振り返る。

しかし言葉は発さない。

桜乃「えっと･･･試合、頑張ってね！」

ユリカ「･･･」

数秒くらい桜乃を見つめ、顔を前に戻すと再び歩き出した。

桜乃「あ･･･行っちゃった･･･」

桜乃「(どうすれば･･･ユリカちゃんと仲良くできるのかな･･･)」

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