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そうすると丁度授業開始のチャイムが鳴り、グループで談笑していた子達は再び各自席につき始める。私は音をミュートにし、イヤホンを外して机の下で携帯を弄る。
『!! そりゃあ付き合うに決まってるよ! 告白される可能性はないと思うけど……』
慌ててそう言った後、文乃ちゃんは寂しげに笑みを浮かべて溜め息をつく。
な、何か可哀想に思えてきた……頭撫でてあげよう。
そう思った私は、文乃ちゃんの頭を撫でてあげた。
『え……もしかして、慰めてくれてるの?』
そう言う文乃ちゃんの周りには沢山のハートが浮かび、レベルのゲージに吸い込まれていく。
そしてゲージが全てピンク色に染まってレベルが7に上がり「赤いコインを30枚獲得しました」という文章が表示され、私は画面をタップする。
『優しいね、桃湖は……。でも今はあの人より桃湖さんの方が私は……大好き、だよ』
『桃湖っ、いつもありがとう! これは私からのプレゼントだよ!』
頬を赤くしてそう言った後、文乃ちゃんは私に赤いコインを差し出してきた。それをタップすると「赤いコインを20枚獲得しました」という文章が表示された。
「大好き」という言葉を見て嬉しくなり、にやつきを何とか抑えていると、先生が教室に来てクラス委員が号令をかける。私は携帯を机の中に一旦入れ、礼をして着席して再び携帯を弄る。
「文乃ちゃんに大好きって言われた……っ」
「……何か言った? 永倉」
「えっ、あ、……何でもない、です」
嬉しくて心の中で呟いていたはずが口に出てしまい、私の右隣の席で机に突っ伏して眠っていると思っていた男子にそう言われてしまった。
この人、名前何だっけ……ていうか、この人私の名前知ってるんだ。
そう思いながらもう一度男子の方に目を向けると、男子は頬杖をつきながら私の携帯をじっと見ていた。
「永倉って、真面目な奴だと思ってたわ。授業中に携帯弄るとか、ワルい奴だなー」
「ちょっ、あまり大きな声で言わないで!」
少し癖っ毛で黒髪の男子は、にやつきながらそう言う。
これでもし先生にバレて没収なんてされたら、この人とはもう一生喋らないっ……!!
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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作者名:天ノ川夜月 | 作成日時:2018年4月14日 18時