第23夜 ページ23
朝霧が目を覚ました時には応援の甘露寺が駆け付けており、既にその場に炭治郎も禰豆子も玄弥もいなかった。
朝霧は負けたのだ。
体を無理に動かしたが故に
その隙を空喜が見逃すはずも無く、結局、朝霧は気絶させられ、炭治郎が庇って戦闘する形になってしまったのだ。
「クソッ!!」
深く息を吸い込むと朝霧は日輪刀を握り直し、劣勢へと追い込まれている甘露寺を庇うように前に出た。
「光の呼吸 玖ノ型ッ、
「あ、朝霧さん!?その傷じゃ無茶よ!!」
「甘露寺1人に任せてられるかッ。何も出来ないなんて柱失格だろッ」
防戦一方。
手負いにも関わらず、朝霧は確実に攻撃を防いでいく。
反撃の余裕はないものの、朝霧は限界知らずとでも言うように、動き続けた。
甘露寺もそれに合わせて、攻撃を巧みに使い分ける。
戦況が大きく変わるわけではなかったが、確実に被害は減っていった。
そしてそれは一瞬であった。
「ひゃあ!助かった…!!炭治郎くん達、本体の頸を斬ったんだわ!」
決着が、ついに着いたのだ。
それに安堵したのか、なんなのか。
甘露寺は朝霧を抱き抱えると、物凄いスピードで炭治郎達の元へ駆け出し、全員を抱きしめた。
「うわあああ!勝った勝ったぁ!凄いよぉぉ!みんなで勝ったよ!生きてるよぉお!よかったぁぁ!」
「よかったねぇ」
そんな中だった。
ドサリ
「があぁああああああ!!」
朝霧の体に異常が生じた。
体は仰け反り、激しい痛みに朝霧はもがき苦しむ。
「涼雅さんッ!?」
「た、大変!!隠の方を急いで、いや、私が運んだ方が早いっ!?」
心臓に空いた穴や切り傷、様々な傷の周辺の血肉が気味悪く蠢き出す。
破れた隊服の下から右腕から顔にかけて痣、と言うより呪詛のようなものが広がっていくのが見える。
体が必死に朝霧を生かそうとしているのだ。
朝霧が死ぬことを決して許そうとはしない。
まるで、天罰のように。
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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022
作成日時:2019年9月9日 22時