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第12夜。 ページ12

「涼雅さん、もう出歩いて大丈夫なの?」


朝霧は隊服では無く、着物で身を包み、その上からいつもの羽織を羽織って市を歩いていた。

人の多い通りをゆっくりと歩いていると、裾を掴む男児が一人。
偶然出会った霞柱__時透無一郎__である。


「ああ。少しならば。」
「へぇ。」
「無一郎はどうした。珍しいな。」

時透は朝霧の中で数少ない、名で呼び合う仲であった。
初めて会った時、開口一番に継子にならないか、と声をかけたのはそう昔ではない。
時透がすぐに柱まで上り詰めた上に、呼吸の流派が違うことから、それは叶わずじまいだったが。

「気分転換だよ。」
「そ、うか。」


朝霧がふらつく。
まだ傷は完全に癒えていないため、痛みは我慢できても、体が思うように支えられない時もある。
時透は朝霧を支え、立つのに力を貸す。

「危ない!」
「すまない。ありがとう、無一郎。」

その後は、朝霧1人では不安だからと時透が付き添うことになった。
朝霧は頑なに断ったが、時透が不安で仕方なかったのだ。

2人は手を繋いで歩く。
すると、とある店の前で、2人は足を止めた。

時透の視線がその店に写っているのに気が付き、朝霧が足を止めたのだ。


「……食べて帰るか?」
「いいよ、別に。」


金平糖を量り売りで売っている店であった。
いくら鬼殺隊であれど、まだ幼子。
時透そういう一面を見た朝霧はどこか安心していた。


「すみません、これ、一袋くれませんか?」
「あいよ!まいどあり!」

「涼雅さん!別に僕は大丈夫で…」
「こういう時は甘えとけ。」

店主のおばちゃんは、透明な袋に金平糖を入れると、時透に手渡した。


「よかったね!あんた、優しいお兄ちゃんじゃあないか!」
「………うん。」

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天麩羅 - わわわ更新されてるぅぅううう!! (2020年3月15日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - わぁーーーぁああああ!面白いぃぃぃぃいいいい!更新頑張って下さいぃいい!! (2020年3月14日 22時) (レス) id: eb9a0c61ed (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - いおりさん» ありがとうございます。そのようなお言葉本当に嬉しい限りです。 (2020年2月1日 22時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)
いおり - めっちゃどタイプの小説きたーーーっ、これからも期待して待ってます。更新頑張ってください (2020年1月12日 14時) (レス) id: bce55b4438 (このIDを非表示/違反報告)
小坂谷 真夜(プロフ) - mo4さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 (2020年1月12日 13時) (レス) id: 79a8fd2e1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小坂谷 真夜 | 作者ホームページ:@lotus_1022  
作成日時:2019年9月9日 22時

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