黒尾姉 ページ5
“複雑な家庭“
＿＿というやつだった。
記憶に薄い母親と、数回しか会ったことがない姉。
別に気にしてない
父親も祖父母も、大好きな幼馴染みたちもいて、俺は十分幸せだった。
だから、
「もしよかったら……
…結婚式、来て欲しいなって」
関わらないで欲しい。
「あー……ハイ、是非」
姉が結婚する。
10歳も歳が離れた姉。
幼い頃は、一緒に生活していたらしい姉。
でも、片手で数えられる程度しか会った記憶がない姉。
この人は、俺と過ごしていた数年間を覚えてるのだろうか。
いや、覚えてるよな、10個も歳離れてるし。
急に連絡が来たと思ったら、「結婚する」って一言。
姉とはいえどほぼ他人の年上の女に結婚式招待されたところでさぁ…
別に何の感情もあるわけじゃねぇし、どうしろっつー話
つーかあの人が俺を招待する意味がわからない
一言連絡くれるだけでいいのに。
いや、別にそれもいらないか。
「……ど〜すっかなぁ……」
正直、行きたくない
今俺はそれなりに楽しく毎日を過ごしていて、
だから、急に送られてくる連絡は、自分が
“普通じゃない“
と突きつけられてるようで、とても嫌いだった。
構わないで欲しい。
俺は俺で生きているから。実の姉であるアンタよりも大事な人たちがいるから。
.
自室のベットでごろごろしながら考え込んでいると、ドアの開く音がした。
「てっちゃーん？？いるーー？？？」
アッ、Aちゃんじゃん。
俺の名前を呼びながら自宅のように遠慮なくこちらへ向かってくる孤爪家の長女
ちょっとは遠慮しろ笑
ドアの開く音がする。
「あっ！てっちゃん！いるなら返事してよ！！」
「イマース」
「遅いわ！」
見慣れ切った大好きな幼馴染みの顔に些か安堵する。
…騒がしいな笑、これが研磨の姉とか、しかも年上とか、マジで信じらんねぇ笑笑
部屋の中を歩き回りながら夕飯のカレーがどうとか言ってる笑
.
…半分くらいしか聞いてない彼女の話を遮るように言葉を発した。
「そー、だからね！カレーの「姉さんから、
「…うん？」
「連絡きてさー、
………結婚式、来て欲しいって言われたんだよな」
「…………そっかぁ」
「……………行くべき、だよな」
何聞いてんだろ、俺。
姉だから行けって言われるに決まってるのに。
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Yuna(プロフ) - 気長に待ってます！作者さまお体にお気をつけて、無理しない程度に頑張ってください！ (2月25日 10時) (
レス) @page38 id: 3728fbebde (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - 白布姉の話クオリティ高すぎてもう普通に公式エピソードにあってもおかしくないくらいでした‥‥文のレべル高すぎません‥‥？ (2022年9月9日 21時) (レス) @page23 id: 9441486e53 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - 私孤爪さん、国見さん好きなんですがもうこの話大好きです。「無人島に持っていきたいぐらいです」黒尾くんの話もすきで、カレーｗｗｗｗｗ 長文もうしわけございません。更新頑張ってください恐れながら応援しております。 (2022年8月22日 16時) (レス) @page37 id: 3a818a2bd4 (このIDを非表示/違反報告)
萌憂(プロフ) - 弧爪じゃなくて孤爪です。 (2021年2月9日 12時) (レス) id: f803e16cb6 (このIDを非表示/違反報告)
日詩(プロフ) - 茂庭さんのお姉さん書いてもらえますか？ (2020年12月7日 17時) (レス) id: 6c7e156b7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵www | 作成日時：2017年4月23日 0時
