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「いーえ」
間違えてなくてよかったって言ってから、
「で、話変わるけど」って戻される。
「行かないでって？」
『…』
「…まあ、何を勘違いしたか知らないけどさ、」
眉を下げて笑う。
…私を見て、笑った。
「Aと会ってから、俺はずっとAだけだよ」
突然遊ばなくなって周りに心配されたわって。
『……え、何で、』
「お前がずっと可愛くなかったから」
『……』
「1年の途中？くらいで突然愛想良くなってさ」
1年の時。
多分、元カレと別れた時。
…え、去年から？
「みんなAちゃん可愛くなったとか言ってたけど、俺はなんか嘘くせえなって思ってて。
それでよく見てたら、たまに一瞬すげえ真顔になんの」
めっちゃ笑ったって翔太。
「あの子本当はどんな顔すんのかなって考えてたら、
だんだん気になっちゃって」
それで話しかけたって。
そんな前から知っていたのかと驚いた。
「…お前は自分のこと、可愛くないって泣くけどさ」
『…』
「俺はそういうお前が可愛いと思うよ」
私を見てフッと優しく笑う。
そのままゆっくり頬を撫でた。
「嬉しいと少し口尖らせるところとか、
照れ隠しでいちいち1言多いところとか、
1口くれってねだる意外と子どもっぽいところとか」
『……』
「不器用だし少しわかりにくいかもしれないけど、
俺はそういうお前が可愛いよ」
そういう、私が。
『…っ、』
今まで散々言われてきた「可愛い」という言葉。
苦しくなるだけの言葉だったのに、
言われる度に自分を嫌いになる言葉だったのに、
今は不思議と、苦しくない。
「周りを気にして自分を抑えて可愛くなろうとするお前より、俺の前で笑ってるお前の方がずっといい」
『…』
「お前は俺といた方が可愛いよ」
頬を撫でる翔太の手をギュッと握る。
どこにも行って欲しくなくて、力を込めた。
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かな(プロフ) - 一気読みしました!とっても素敵なお話でした！ (2021年11月14日 8時) (
レス) @page33 id: 22fe685296 (このIDを非表示/違反報告)
まゆみ(プロフ) - ところどころ、名前が変換されない所がありました。 (2021年11月13日 21時) (レス) @page34 id: 15fffef845 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 23時
