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『あれがいい。ミニオン』
「あれミニオン好きだっけ？」
『…んーまぁ、なんとなく』
見る目あんじゃんって言いながら100円を入れるふっか。
「どいつがい？」
『え、指定したやつ取れるの？』
「いけるいける」
『じゃああの黄色いやつ』
「うん、もうちょい絞れる？」
ちゃんとツッコんでもらってから1番端っこの目が2つのミニオンを選んだ。
おっけーって言ってから真剣な顔でクレーンを操作するふっか。
…かっこいい。
横顔綺麗だなぁって思わず見惚れてしまった。
「…なぁーに見てんのよ」
目はぬいぐるみを捉えたままニヤッと笑うふっか。
見てるの、バレてた。
『見てない』
「見てたよ」
『いや見てないもん』
「いや俺見られてたもん」
『いいから集中しなよ』
「じゃあ取れたら何してくれる？」
1つ目のボタンを操作し終わって、2つめのボタンを押す。
今度はクレーンが縦に動いた。
『え、そんな制度あるの？』
「あるよ、俺のモチベ的に」
『えーずるい』
「ずるくねえよ！」
じゃあって言いながらボタンを離す。
初めてこっちを見て、強気な笑みを浮かべた。
「かっこいいって言ってもらおうかな、名前に」
『え？…え、あ、待って、嘘、』
ふっかに気を取られてたらクレーンがミニオンを捕獲してた。
そのまま運ばれて、ガコン、って下で音がする。
「はいどーぞ」
顔より大きいぬいぐるみを差し出されて受け取った。
ミニオンと目が合う。
「じゃあはい。Aちゃん」
耳に手を当てて腹が立つほどニヤニヤしてるふっか。
さっきの横顔を思い出して、思わずぬいぐるみに顔を埋めた。
……好きなんだよなぁ。
『…取ってるとこ、かっこよかった、』
「…え？」
顔は埋めたまま、目だけ覗かせる。
でもやっぱりふっかの顔を直視できなくて目を伏せた。
『…ミニオン、取ってほしかったのは』
「…」
『なんか、ふっかに似てるなって思ったから、』
「…」
『……顔が虚無ってるところとか』
「おい」
俺のときめき返せよ！って怒られる。
『ときめいたの？』
「…ちょっとドキドキしちゃったよ！」
そう言って軽く私の肩を叩く。
笑いながら、私も心臓バクバクだった。
…本当にドキドキしてくれた？
だったらそのままでいてよ。
そのまま私のこと意識してよ。
『私も何か取りたいな〜』
照れ隠しのためにまたグルグルと台を回る。
でも特に好きなキャラもいないから、なかなかめぼしいものが見つからない。
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
