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何十分経っただろう。
泣きすぎて頭がボーッとする。
『本当…ご迷惑をおかけしまして…』
「もう隠さんで平気？」
『平気。本当にありがとう』
「ほな帰ろか！」
少し薄暗くなった道を歩き出す。
『ごめんねこんなに付き合わせちゃって』
「全然ええよ！」
『ちょっと何かお礼するね。何か欲しいのない？』
「ええってそんなん！」
『でも、』
数十分ノンストップで泣き続けた挙句メンヘラの気持ちを聞かせ続けちゃってさすがに申し訳ない。
すると康二くんが「あ」って何か思いついた顔をした。
なんだろうって思ってると、
「Aちゃん、明日学校来る？」
そう聞かれて少し固まる。
いや、何迷ってんの。
行かないとだよ普通に。
『…うん、行く。目開いてるかわからないけど』
康二くんがははって笑う。
「じゃあさ、明日一緒に学校サボらへん？」
_ _ _
『初めて学校サボった…』
「えー俺も！」
何か緊張する！って康二くん。
昨日サボろって言われて、まぁお礼するって言ったしなって思ってOKした。
お昼前に私の最寄りで待ち合わせって言われて、今に至る。
『何すればいい？何でもするよ』
「ほんまに？あんな、Aちゃんの写真撮らせて欲しいねん」
ほらってトートバッグからカメラを覗かせる。
『私なんかでいいの？』
「Aちゃんがいいのよ。
でもまだちょっと時間早いからそれまで付き合って？」
「お腹減ってる？」って聞かれて頷くと嬉しそうに笑った。
少し歩いたところにあるカフェまで案内される。
最寄りなのにこんなお店があるなんて知らなかった。
メニューを見て注文をして、一息つく。
「目あんま腫れてないね」
『そうなの。昨日速攻で冷やしたから被害少なかった』
すると康二くんがまた子犬みたいな顔をしてこちらを伺った。
「…少し落ち着いた？」
声のトーンから、ふっかのことだなってわかった。
私を気遣ってることがわかって嬉しくなる。
優しすぎて心配になるな。
『…うん、だいぶ。
康二くんが泣かせてくれたからちょっとスッキリした』
「ほんまに？無理やり泣かせちゃったかなって気になって」
『ほんと。康二くんが泣かせてくれなかったら、私まだぐるぐる病んでたと思う笑』
まだもう少し引きずりそうだけど。
そう笑うと、
「…頑張ったな、」とまた褒めてくれた。
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スノ姫 - 良かったです。素敵でした。感動して泣けて来そうでした。1ヶ月、彼女のフリが最終的には本当の恋人になるですから、それ位に両想いで好きだったって事ですよね。いいですね。こう言う恋。 (2021年11月14日 17時) (
レス) @page40 id: 61c754dd4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めい
| 作成日時：2021年11月12日 21時
