宮侑にたたかれまして【宮侑】 (ページ26)

今日:1 hit、昨日:17 hit、合計:282,833 hit

25話ページ26

ゆらゆらゆらゆらと誰かの背中に揺られる
安心する広い背中、私はどうしたんだっけ…

遠くでお母さんの声が聞こえる
なんでだろう…

私の体がシーツに横たえられる
誰が私を壊れ物みたいに、大切に扱ってくれているのだろう

いつもの嗅ぎなれた匂い、きっと私の部屋だ
私はあの後倒れてしまったのだろうか

現実と夢の狭間をいったりきたりする
でも夢の方へいってしまった

私はゆっくりと瞼を開いた
私どうしたんだっけ…そうだ、倒れたんだ…

私はベットから上半身を起こし時計を見た
既に夜の7時をまわっている
そこで、部屋の扉がガチャッと開いた

「A大丈夫？学校と警察には連絡しておいたから」

部屋に心配そうにするお母さんが入ってきた

『うん…』

頭がぼーっとする

「ご飯食べれる？」

『うん…』

「あと彼氏さんが助けてくれたんでしょ？心配してたわよ」

頭がだんだんと冴えてきた

『彼氏？』

「確か…宮侑って言ってたわね」

侑くんが家まで運んでくれたんだ

『違うよ…ただの友達…』

「あらそう、ご飯食べるなら下に降りてらっしゃい」

そう言うとお母さんは部屋から出ていった

『そうだ…スマホ…』

あの時スマホを落としていたのだ
ベットから起き上がり机の上を見ると、鞄の横に私のスマホが置いてあった
きっと侑くんが見つけてくれたのだろう

『明日お礼言わなきゃ…』

私はスマホをしまいリビングに向かった