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ページ10

ああ、言ってしまった。やってしまった。太宰君を置いて屋上を飛び出し、そのままろうかを走る。



『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……』



中途半端に助けて、見捨てて、酷いことを言って。



彼が最下位であろうと、私は彼がきっと__



__きっと、好きだったのに。



太宰君と過ごす毎日を「いつも」と見間違うほど、大好きだったのに。



『ごめん、なさい__……。』



涙が溢れる。セーターの袖でぐい、と拭う。最上位の人に涙なんか見られたらたまったものじゃない。



こんな時でもカーストを気にする自分がつくづく嫌になってくる。弱い。弱い。



藤「あれ、白雪さん?こんなところで何やってるの?」



藤堂さんだ。最上位の一人で、何かとよくしてくれてる人。



『何って……。』
藤「もう、これから最上位の集まりがあるんだよ?そう言ったの白雪さんじゃない。」



何で、私が__



藤「だって白雪さん、最上位の中でも最高権限を持つ「妃」だもの。」



__あ、そうか……。



太宰君を最下位に落としたのは(・・・・・・・・・・・・・・)私だった(・・・・)

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作者名: | 作者ホームページ:nothing  
作成日時:2018年8月9日 2時

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