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妃 ページ10
ああ、言ってしまった。やってしまった。太宰君を置いて屋上を飛び出し、そのままろうかを走る。
『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい……』
中途半端に助けて、見捨てて、酷いことを言って。
彼が最下位であろうと、私は彼がきっと__
__きっと、好きだったのに。
太宰君と過ごす毎日を「いつも」と見間違うほど、大好きだったのに。
『ごめん、なさい__……。』
涙が溢れる。セーターの袖でぐい、と拭う。最上位の人に涙なんか見られたらたまったものじゃない。
こんな時でもカーストを気にする自分がつくづく嫌になってくる。弱い。弱い。
藤「あれ、白雪さん?こんなところで何やってるの?」
藤堂さんだ。最上位の一人で、何かとよくしてくれてる人。
『何って……。』
藤「もう、これから最上位の集まりがあるんだよ?そう言ったの白雪さんじゃない。」
何で、私が__
藤「だって白雪さん、最上位の中でも最高権限を持つ「妃」だもの。」
__あ、そうか……。
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