ブラックキング降臨〜恋に堕ちるまでのカウントダウン〜

キング実行中11 藤 ページ18

意気込んでみたものの
照れさせる……




どーすりゃいい？
やっぱりサッパリ分からない！
それでも、負けたくない気持ちだけは
フツフツと膨れ上がり
思いつかないからといって
何もせずにはいられない状態。




でもな………
考えても出てこないもんは、しょうがない。
こうなったら手当り次第に思い付いた事を
やってやるしかない！




ようはアレだろ？
俺の心臓の主導権を彼奴に握られてしまったように
こっちも彼奴の心臓の主導権を
握ればいいって事だろ！




って事は、ドキドキさせてみたり
意識をさせて俺に興味をもたせりゃ…….




ん？待て！待てよ、これって……
もしかしてキスブサ的な感じ？
ん、ん、ん？？？って事は
恋愛と一緒じゃねーかよ。
なんだよ〜ソレを早く言ってくれ！





彼奴と疑似恋愛するんだか、させるんだかをして
その気にさせればいいんだろ〜
なんだよ、なんだよ、スゲー得意分野！
何を隠そう、俺っキングと呼ばれている男！





毎週、毎週
自分でも、似たような台詞言ってんな〜とか
うわって寒気のするようなキザで
歯の浮くような台詞を言いまくっている。




まさか、あんなんが役に立つ日が来るとは
少女漫画やら恋愛小説にドラマや映画を
読んだり観て研究した甲斐があったってもん
アレもコレも全部
テレビ仕様の創られたモノで
完全なる偽キングなんだけれど



キングの時の俺は、彼女を甘やかしたり
包容力があるように見せている。




でも実際には、
そんなもん欠片も持ち合わせていない。
それに、サプライズだのプレゼント？
毎度、毎度どころか記念日とかですら
そんな事をするのが
面倒くせー以外の何物でもない！
と思っているくらいで
本来なら何にもしたくないタイプ。




よく、プライベートでもやってそうですよね。
なんて事を言われるけれど
全然！
もし、やるとするならば
渋々、記念だから仕方なく位の気持ちでしかない。




キスブサに限らず雑誌やその他
アイドルとして発している全ての言動は
どれも、
人気やイメージだけを重視し意識したモノであり
基本的に嘘、偽りだらけ！




そう、言い切れるくらいに
プライベートの俺は、
フェミニストでもロマンチストでなく
その辺にいる同じくらいの年齢の男性と変わらない
もしくは、それ以下で




ファンが思い描いているような
そんな人間じゃない。




でも、継続は力なりって言葉があるように
やり続けているお陰で
スッカリ、キングキャラも浸透してくれている。

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