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41--誘惑には ページ41

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「ほぉ」




斬り裂いたものは霧のようにゆらりとぼやけた。

目の前の炭治郎……否、炭治郎の姿をしたソレが感心の声を漏らす。



私がアホっぽかったから油断でもしたんだろう。ざまーみろ!!!私の炭治郎への愛は無限大にゼロを増やしても足りないくらいなんだよ!!!

人は見た目じゃアホかどうかなんて判断できないんだぞ!!!………………いや見た目もアホじゃないでしょ?!結構な美少女だと思うんだけどな〜私。村に1人いるかいないか位だと思うよ??





霧に溶け込んだソレはゆっくりと本来の形を表して言葉を発する。



「愛する者から愛されているのだぞ?何が不満だ」

「ふん!残念ながら私の最推しはそんな事してくれないんだよ!!!」



言わせんなよ!悲しくなるだろ!!

目の前の鬼は訳が分からないという様に頸を傾げる。



「ならば一層のこと。微睡みの中で愛する者から注がれる愛に溺れていればいいものを…。人は皆、愛を求めそして脆く崩れていく。誠に愚かな生き物だ」

「まぁね、確かにそうかもね。喉から手が出る程に理想的だよそれは。大切な…大好きな人に一生愛情だけを注がれて生きれるだなんて、全人類の夢じゃん。…………………………でも、」




どんなに羨ましくても

どれだけ魅力的でも




「私は悲しみも喜びも、怒りも恨みも全部感じたい。だってきっと、人って感情の連鎖の上に成り立っている存在だって。私は思うから」

「…………お前はもう、その“人”を喰らって生きるしか脳のない鬼だというのにか」



ジッと私を見つめて鬼は問う。



きっと人に対しての思い方なんてそれぞれなんだよ。貴方も、私も。感じ方も考え方も全く違くて。

私には感情が大切だと思う。

でも、貴方はきっと前世で愛を求めていたんだよね。


だから、それだけ愛情に執着しているんでしょ?




「………うん、それでも。身体は鬼でも心はまだ人として生きたがってるんだよ」



鬼は大きくため息をつく。私も何言ってんだって感じする。苦笑いが止まらないよ。




それでもきっと、後悔はしない。



「それにね」

「…………」

「私が愛されたいのは、不器用で鈍感で、酷く優しい心を持った竈門炭治郎。ただ1人なんだよ」



だから、貴方の誘惑には負けない

42--二の次でも→←40--た、炭治郎さん?



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メア(プロフ) - やあさん» アニメ以降の無限列車編のみネタバレとなります! (2019年12月16日 8時) (レス) id: 80100b30c6 (このIDを非表示/違反報告)
メア(プロフ) - 紅葉さん» お返事遅くなりすみません!うおお好きが沢山…めっちゃありがとうございます!!続編から先もよろしくお願いします!! (2019年12月16日 8時) (レス) id: 80100b30c6 (このIDを非表示/違反報告)
やあ(プロフ) - この作品、ネタバレありますか…?? (2019年12月16日 2時) (レス) id: 3fd8182389 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - むっちゃ好きです大好きですこんな素晴らしい作品をありがとうございますそれでは続編行ってきます!(ノンブレス) (2019年11月24日 9時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
メア(プロフ) - カオリさん» そうなんですか…!すみません、ご指摘ありがとうございます!頸動脈切ったら即死に変えさせていただきます! (2019年11月11日 20時) (レス) id: 80100b30c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メア | 作成日時:2019年10月5日 22時

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