52択 ページ8
〜零side〜
照りつけるように眩しい太陽を日傘で何とか遮り、フラフラと日陰を探してさ迷う。サマーライブ、外ではなく室内でやってくれれば文句は無いのじゃが
ふぅ、と小さくため息をつく。自分の目線の先には2年ほど前よりも一層人を魅了し輝きを増した彼が……日和くんがいた。さすが彼、と言ったところじゃの。まぁ、彼だけの力ではないのかもしれないが…そこはさすが吾輩の愛し子とでも言っておこうか
彼女は誰にでも愛され、そして誰よりも魅力を引き出すことを無意識のうちに成し遂げている。まぁ、その事があって吾輩の凛月や衣更くんは少々道を踏み外してしまったわけじゃが……
そう思いながら自分の目線を日和くんから後ろで全てが洗い流されたかのように清々しい表情をした衣更くんを見る
上手くいったようじゃな
零「クックックッ………帰ったらたーんと凛月を甘やかしてあげんとなぁ」
凛月の事を考えると自然と頬が上がりクツクツと笑いがこみ上げてくる。隣にいた嬢ちゃんにヤバそうな目で見られたけども気のせいだと信じよう←
さてと
零「あんずの嬢ちゃんや」
吾輩に呼ばれると少し目の下が腫れた顔を隠すように振り向く
あんず「ど、どうかしましたか?」
零「……わかっておったじゃろうに。何であんなことしたんじゃ。お主なら、どうなるかくらい想像は出来とったじゃろ?」
そういえば嬢ちゃんは肩をピクリと揺らして下を俯く。しばらく固まったままだったその体は再び吾輩を見据えて口を開く
あんず「ハッキリ伝えておきたかったんだと思います。無理だって分かってても。私が真緒くんを好きなことにかわりはないので……知っておいて欲しかったんです。私が真緒くんを好き“だった”ていう過去を」
零「ほぉ?その物言いだと、もう諦めたように聞こえるのぉ」
あんず「諦めるも何も…あんなに悲しそうな、愛おしそうな顔見せられたら私は引き下がるしかありませんから」
そう言ってステージ上をまっすぐ見つめて薄く微笑む彼女。
そっと嬢ちゃんの頭を撫でてやった。甘やかしてあげるのは、凛月だけではなかったのぉ
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ちご - コメント失礼します!完結おめでとうございます!!ほんとうにこの作品が好きでずっと楽しみにしていました!真緒くんとの最後、すごく好きです!これからも応援しています!(* ' ' *) (2018年2月11日 12時) (レス) id: 0ad94017e8 (このIDを非表示/違反報告)
メア(プロフ) - 甘党猫さん» もう、好きって言ってもらえるだけでほんっとにありがたいです!!嬉しすぎて泣けてきます……w。コメント本当にありがとうございます!これからもよろしくお願いします!! (2018年2月6日 21時) (レス) id: 4249191d3c (このIDを非表示/違反報告)
甘党猫(プロフ) - コメント失礼します!この作品、展開に引き込まれて凄く好きです…!いつも応援してますってことを伝えたくてコメントさせて頂きました!ほんとにこの作品大好きです、作者さん無理をしない程度に頑張ってください(*´ω`*) (2018年2月5日 20時) (レス) id: 9719fbab66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メア | 作成日時:2018年1月15日 0時