7の奇蹟 ページ8
胡蝶さんが忙しい時は1人で黙々と鍛錬してる。昔から努力することは好きだった。
出来ないことが出来るようになるって、凄く嬉しいから。
今日も裏山をバタバタと走り回っていると誰かに声をかけられた。
「呼吸術をまだ使えきれておらん！」
A「？」
走り回るのを止めて、声のする方を見てみる。そこには左頬に傷があり、片足は義足のお爺さんが縁側に座っていた。
A「貴方は……？」
「儂は元鳴柱の桑島慈悟郎じゃ」
鳴柱とは一体何なのだろうかと思い、首を傾げた。
桑「もしかして階級についてもよう分からんのか」
A「すみません……」
頭を下げて謝罪すれば、桑島さんはケラケラと笑った。
自分の隣をぽんぽんと叩いてわたしに座るように促した。
桑「自分に合った呼吸というのがあるんじゃ。儂は雷の呼吸と言って、足が1番大事な武器になる」
そういえば、我妻君も確か雷の呼吸とか言っていたような気がする。では我妻君の師匠か何かかな。
桑「柱とは鬼殺隊で1番位の高い者」
A「そ、そんな凄い方が……」
桑「お前さんに稽古つけている胡蝶殿も柱じゃよ」
A「え！？」
わたしは驚きのあまりに、大きな声を出してしまった。その姿にまた桑島さんはケラケラ笑った。
桑「お館様からの申し付けにより、儂が今日からお前さんを鍛えることになっておる」
A「よ、宜しくお願いします」
わたしは深々と頭を下げて言った。
それからの鍛錬は前以上に辛いものになった。
大きな石を縄で縛り、腰にまきつけて引っ張りながら山を速く登ったり下りたりする。
それを往復何十回もする。
桑「足を意識するんじゃ！！筋肉の繊維1本1本に全集中！！」
A「すぅ……はぁ……すぅ……」
足の筋肉に集中して空気を巡らせる。足の脈がどくどくする。
行ける。今の私なら。胡蝶さんに言われた呼吸法、桑島さんに叩き上げられた体で、わたしに秘めてあった力を発揮出来る。
全集中！！
わたしが引っ張っている大きな石は、まるで風船に変わったかのように軽くなった。
いつもの何十倍もの速さで山を登り、下りることが出来た。
桑「おぉ！すごい成長じゃ！お前さんはやはり、元鬼殺隊なだけあるのぉ」
いいえ。鬼殺隊をやったことは1度もありません。なんて思いながら頭を下げた。
A「桑島さんのお陰です」
桑「これなら安心して最終選別に行かせられる」
A「が、頑張ります！」
桑「うむ。自分の力を信じるんじゃぞ！」
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桜の砂糖 - れんかさん» ありがとうございます(^-^) 頑張って治します(￣^￣) (2021年2月16日 13時) (
レス) id: eba054e15a (このIDを非表示/違反報告)
れんか - そうなんですね、体調が早く良くなるといいですね！テスト頑張ってください！応援してます！！ (2021年2月15日 14時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜の砂糖 | 作成日時：2021年2月7日 13時
