滅亡を求む不死身な転生者【NARUTO】

お前、聞いてんのか？おい？　中編 ページ47

戦争のおかげで空いている茶屋に、
私とカルマは寄って行く。

「いらっしゃ、い…ませ…」
私達を見るなり茶屋の店員は、
怯えたような表情をする。

いつもの事なので私は、
もうその反応にも慣れてしまっていて、
あぁ、またか…と思うだけだが。

カルマは少し眉を下げ、
席に座ると私に言う。

「わかってはいるんだけど…
少し来るものがあるな…あんな反応…」

「いつもの事だろ…」

「そうだけど…」

この茶屋、何か昔ながらという感じで、
前世でたまに行っていたカフェとかとは、
また違う感じ。

日本の文化が詰まっていそうな、
いやこの世界に
日本という国は存在してはいないが、
それと似た古き良き茶屋と言った感じの場所に、内心興味しんしんだった。

「もしかして…A、茶屋は初めて？」

キョロキョロする私にカルマは
目を細めながらそう聞いてきた。

「そうだな…そうかもしれない…」

「A、茶屋は初めてか…
流石に厳格なんだな、そう言う家柄だと…」

(そんなんじゃねぇよ…)

運ばれてきたお茶を
ズズズッと音を立てて私は啜る。

「Aとこうして
ゆっくりするのも初めてだ。」

「…。」

「あぁ、そうだ！
前に渦の国で話題になった
茶菓子があるんだけど…」

「…。」

「何も喋らないな…A。」

「お前がよく喋るだけだ。」

私がお茶を飲んでいるのが見えないのか？

今はゆっくりしたいんだ…

「それに…お前…」
さっきまで血みどろの戦場にいたというのにどうしてこいつはこんなに能天気で居られるんだ。

「カルマ…？」

「…。」

いつのまにか何も喋らなくなり静かになったカルマが気になりチラッと横目で私は様子を伺った。

「…。」

彼は空いた窓から
何かを遠目で見つめていた。

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