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お前、聞いてんのか?おい? 前編 ページ46

辺りの響き渡る悲鳴、
そして怒号に、渦巻く憎悪。

戦争とは、そう言うものだ。

殺されるか、殺すかの中には、
それぞれの正義が存在し、
皆、我のためであれば他を殺すことなど厭わない。

私は今、その戦場にいる。

「グアっ!」
刀を引くと共に私よりも一回り大きな
その男は地面に膝から崩れ落ちた。

背後から忍び寄り、
声を上げる間もなく喉を掻っ切る。
昔から気配を消すのが得意だった
私の戦場での常套手段だ。

体が小さいのも幸いして、
感知系に特化した者でなければ、
私の姿を目視する事すら難しくなる。

刀に付着した血を振り払い、
私は後方に飛んで、また姿を消す。

「A、終わったか?
誰にも見られてない?」
カルマにそう木の上で声をかけられて、
私は肯定するために頷く。

「僕も終わった。
でも、まだ戦争は終わりそうにないな…
うちは一族はやはり手強い。」

そう言って彼は刀身を鞘にしまう。

「僕達の任務はここまでだけど…」

「まぁな。」

今回、私達、追忍部隊の任務は
うずまき一族に仇なした同胞を殺す任務だ。
つまり、先ほど私が殺した男も、
疑いを持たれていた哀れな同胞。

だから、私達の殺しは敵にも、
そして勿論味方にも見られてはいけないものだ。

こうしてわざわざ戦時中に殺す理由は、
戦争で死んだという名誉を与えるため…
らしい。

クソ親父からして、
疑いがかけられている癖に
こうして名誉の中死ねる事を
ありがたいと思え、なんて口走っていたが、
私としてはふざけるのも大概にして欲しいとそう思う。

「誰が好き好んで、
同じ一族に殺されるんだよ…」

そうついボソリと呟く私。

だから嫌いだ、
一族という縛りは…
あまりにも勝手な考えだ。

「そうだね。
僕の手はだいぶ汚れているし
きっとろくな死に方はしないから…
でも、どうせなら一族以外に殺されたいな。」

「…俺は…なんかどうでもいい。」

自分がどんな死に方をしようが、
そんな事構わない。

最後に一矢くらいは報いたいが、
それまで生き延びれたらの話だ。

お前、聞いてんのか?おい? 中編→←馬鹿みたいに平和だった 後編



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作品ジャンル:アニメ
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おぼろん(プロフ) - MAREさん» コメントありがとうございます!!ジョジョも大好きなので、どうしてもジョジョネタをぶっ込みたかったんですwww面白いと言ってくれて本当に嬉しいです! (2020年12月13日 15時) (レス) id: 1ee1bd2324 (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - 面白かったです!初っ端のジョジョネタで笑いましたww主様とは気が合いそうですw (2020年12月13日 10時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
おぼろん(プロフ) - 豆腐の角さん» コメントありがとうございます!!いくつも掛け持ちしてるので申し訳ないです。他のと両立できるようにがんばります!! (2020年11月28日 6時) (レス) id: 32dbdc0bea (このIDを非表示/違反報告)
豆腐の角(プロフ) - おお!今度はナルトですね!おぼろんさんの作品のナルトはとても面白いし他にはない作品なので、とても嬉しいです!これからも楽しみにしてます! (2020年11月27日 21時) (レス) id: d448052499 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おぼろん | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年11月27日 9時

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