私のキョウダイ (ページ26)

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お昼は近くのお洒落なカフェでサンドウィッチを食べた。

寝る前に急いで調べて提案した場所で

私が行きたいなら、と文句を言うことなく

了解してくれた廉は「うまい」と笑顔になった。

午後からは海岸沿いを国道に沿って散歩することに。

車道側を歩く廉が行き交う車を見て何か呟いた。

「なんか言った？」

「やー、俺も早よ免許とりたいなーって」

「運転できると便利だろうな」

「この道路を走って潮風浴びるのええよなあ」

ハンドルを握る姿を想像する。

潮風で揺れる髪、サングラスで見えない目元

信号待ち、他愛もない会話で笑い合う私達…

「付き合ってるみたいになっちゃうけどいいのでは？」

「今の時間でどんな想像したん」

ふっ、と鼻で笑って私の奥に見える海を見つめる。

「助手席に彼女乗せて砂浜歩いて

水の掛け合いっこなんかしやんでもええから

夕陽眺めていい感じになってきたところでチュー」

「それが理想？」

「そう。最後のチューがポイントな」

「知らないし(笑) 」

海から私に視線をずらしたと思えば

「今日みたいに曇ってても最後は外さへん」

なぜか私に宣言してきたので

「実現できるといいね」と祈願してあげると

「頑張ってみる」と前髪を掻き上げた。

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