百七 ページ7
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「……」
Aが目を覚ましたのは夜だった。丸一日寝ていたのだ。腰の激痛には、アレが悪夢ではないということが知らしめられた。
「俺、あの後どうしたんだ…」
Aは、少しの意識があった時の記憶は全くなかった。あの巨体の僧に抱えられたそのあとは覚えていないのだ。顕如だという男に救われたことも覚えていない。
遠くからあの顕如の声がした。Aはすぐに寝かされていた布団で寝たフリをした。顕如の声は近づいてきていた。が、Aのいる部屋で立ち止まった。
「貴様は去れ」
「は、っ」
声がしなくなって、少し経ってから男から声を掛けてきた。その声はあまりにも顕如とは程遠かった。
「…失礼します」
入ってきた男は、そのままAの横に腰を下ろした。布を絞る音、水の音が聞こえた。すると、布団を剥がし、着物に手を掛けられたのでAは思わず声を上げた。
「っ触るな！！…っ…顕如…！！」
男は、目を丸くしていた。そして、落ち着くとAに平伏した。Aは混乱したが、睨むことをやめなかった。
「私は、尾張国大名織田信長様より派遣された家臣でございます」
男は顔を上げると、笠を落とした。すると、さらりとした長い茶髪が姿を見せ、顔に巻き付けられた包帯を解いた。Aは複雑な気持ちでそれに驚いた。
「明 智 光 秀でございます」
「っ…！」
昨夜の顕如と隠した明智光秀がAの左腕の確認をした後、尾張へと戻ったときのことだ。
「殿が申された、左腕ですが。確かに、痛みを抱えているようでした。恐らく、帰蝶様で間違いないかと」
「そうか。で、その後はどうした」
信長は一切安堵の息を吐かなかった。それどころか、殺気が増すばかりである。明智光秀は一筋、汗が頬を伝うのを感じながら、口を開いた。
「その後は、…尾張へ向かいました」
「何故だ」
「殿は早急に、と…」
信長は、頬ずえをついていたがその手で置いてある刀を取り、鞘を抜かずに光秀の胸を突いた。当然光秀は体勢を崩し、倒れた。
「このうつけが！！あの寺には仏の道から外れた僧しかおらぬわ！」
明智光秀は、信長の言葉の意味に気付くのは少し後だった。ハッとして、平伏した。
「申し訳ありませぬ！」
「俺の馬を使って行け、早くしろ」
「は、っ」
だが、明智光秀は遅かった。そのとき、織田信長の怒りも悔しさも溢れる寸前だった。第六天魔王の覚醒は始まっていた。
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愛之助(プロフ) - そうです《自主規制》のひとりごとです＾＾ (5月21日 19時) (
レス) @page39 id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - ま、まさか……薬〇のひとりごと……！？ (5月21日 19時) (レス) @page39 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 玲さん» 作品の目次ページにボタンとCSSて書いてあるとこでオフにして貰えたらノーマルになるのでお願いします〜🙏💦 (2022年7月10日 21時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
玲 - すいません。とっても面白いんですけど背景のせいで文字が見にくいです。 (2022年7月10日 20時) (レス) @page39 id: be882aa841 (このIDを非表示/違反報告)
なーーみ(プロフ) - 愛之助さん» もう本当に感謝しかないです（ ; ; ） ありがとうございます。 これからも頑張ってください。応援してます！！ (2021年5月17日 22時) (レス) id: af11d71d69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大手裏剣
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/
作成日時：2019年9月29日 1時
