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百一 ページ1

帰蝶様のイメージドン!
ぴくるーおにいさんめいかー

美人最高。

.



「君は本当にお姫様かな」

挑発するような態度で白髪の男はAを値踏みするように、見定める目をする。

「なんの事だ?」

「質問に質問返さないで頂きたい。まぁ、逃げられるとか考えてないだろう」

Aは2人の短い忍者刀を見て忍だろう、と理解した。そして相当な手練だ。
左手が不自由ではAに勝ち目はない。
鯉口を切り、抜刀する。

「物騒な女だ」

Aは勝つ気はない。奇妙丸を逃がす時間稼ぎだ。

「にしても、刀持ってるのに頭に花冠って面白いね、アンタ」

「喧嘩売ってるのか?」
________

「はぁっ…はぁっ…!!」

奇妙丸は泣きじゃくりながら、林の中を走り抜けていく。自分の所為だ。自分の所為だ、と心を責め立てていた。母親は自分の刀を持って行った。この人は戦う気だと分かった。

もう、戻ってこないかもしれない。自分が身勝手な行動をしなければこんなことにはならなかったのに。

もう城門が見えてきた。門番がいるから、助かる。
父上に助けを乞わなければ、と足を早めるが目の前に影が現れた。

「……」

「っうわぁ!!」

奇妙丸は恐怖に腰を抜かして、情けなく倒れてしまった。影は忍だった。あの他の仲間がいたのだ。
忍は刀を持って、奇妙丸に近付く。
奇妙丸は顔を青ざめて、ガタガタと震えることしか出来なかった。そして、忍はとうとう刀を振り上げた、奇妙丸はぎゅっと目を閉じるだけで何もできなだった。
だが、そこに銃声と刀の交わる音が響いた。

「人の領土で馬鹿騒ぎしおって、貴様何をしている?」

奇妙丸を助けたのは、義父信長と真の父、幸こと信行だった。信行は血相を変えて忍と対峙する。仮にも、自分の子である。
忍は腕を信長に撃ち抜かれていた。忍はこれ以上の戦いは続けられないと理解したのか、信行の刀を弾くと風のように消えたのだった。

信行はすぐ、迷いもせずに奇妙丸を抱き締める。信長は肩に銃を掛け、それを見ていた。
奇妙丸はまた、嗚咽する声をもらしながらあったことを話した。

「ご…めんっなさいぃ…うぅっ!!」

信長は目を見開いた。そして、直ぐに馬に乗ってそこへ向かったが、そこにAはいなかった。ただ、血塗れた薫衣草の花弁が落ちているだけだった。
信長はそれを拾って林の奥へ進み、崖に立ち天を仰いだ。



.

百二→



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設定タグ:戦国時代 , 織田信長 , 男主   
作品ジャンル:ギャグ, オリジナル作品
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愛之助(プロフ) - そうです《自主規制》のひとりごとです^^ (5月21日 19時) (レス) @page39 id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - ま、まさか……薬〇のひとりごと……!? (5月21日 19時) (レス) @page39 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
愛之助(プロフ) - 玲さん» 作品の目次ページにボタンとCSSて書いてあるとこでオフにして貰えたらノーマルになるのでお願いします〜🙏💦 (2022年7月10日 21時) (レス) id: 71bd857e36 (このIDを非表示/違反報告)
- すいません。とっても面白いんですけど背景のせいで文字が見にくいです。 (2022年7月10日 20時) (レス) @page39 id: be882aa841 (このIDを非表示/違反報告)
なーーみ(プロフ) - 愛之助さん» もう本当に感謝しかないです( ; ; ) ありがとうございます。 これからも頑張ってください。応援してます!! (2021年5月17日 22時) (レス) id: af11d71d69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:大手裏剣 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oh19years/  
作成日時:2019年9月29日 1時

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