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【YOU side】
「とっととどっか行きなよ」
‘’普通‘’は親から家を追い出されるなんてことはないのだろう
私の家は‘’普通‘’じゃないから
街をふらついて最終的にはいつもの海へとやってくる
海、とはいっても私の目的は海にある高台
大人には危ないから近づくな、なんて言われるけどそんなのはすぐに破った
ゆっくりと手をかけながら登っていくと珍しく人がいた
いや、珍しいのではなく、初めてのことだ
こんな危ない場所、当たり前に登る人がいるわけがないから
長い両手を伸ばして風に当たっている人
『ねぇ、死ぬの?』
こういう時は危ないよ、なんて声をかけるのだろうけど
後ろ姿しか見えないあなたはなんだか私と同じ目的があるように感じた
こちらを振り返る彼の顔はびっくりするほど整っていた
彼は一切笑っていなくてなにを考えているのか分からなかった
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作者名:ぷよ | 作成日時:2021年10月8日 1時