9話 ページ14
「……咲良、元気出してよ」
由梨が警察官へ連れて行かれて1日経つ。
私は、会社へ行く気が起きなくて珍しくずる休みをした。
「数人の女性に重度の怪我を負わせた」との理由で連れて行かれた由梨だが、もし逮捕されたらどうしよう、などの嫌な想像が脳を巡る。
そんな私に桃子ちゃんは優しく慰めてくれる。彼女も私と同じく気分は沈んでいると思うが、彼女は必死に明るく接してくれる。
私はその態度の違いで彼女との違いを心からしみじみと感じてしまう。
そして私は、前に由梨が言っていた言葉を思い出した。
『輝いている』
本当に、その通りだと思う。桃子ちゃんといると少しだけ明るくなるような気がした。
「……うん、ありがと」
と。私は彼女にそう感謝を伝える。桃子ちゃんはそれに対し、ニコッと微笑む。
「由梨ちゃんを信じようよ」
「そうだね」と桃子ちゃんへ言葉を返す私。
そうだ、きっと由梨は戻ってくる。
私は必死に自分に言い聞かせ、平常心を保つ。
しかし、彼女はいつまで経っても帰ってくることはなかった。
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ゆ - 尊い (2019年5月12日 17時) (レス) id: 0c30cd4e30 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのキッコーマン(プロフ) - 途中までしか見ていませんが、とても僕はこの作風好きです!これからも更新頑張ってください! (2019年5月5日 18時) (レス) id: 6ae7a02465 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく(プロフ) - ありがとう御座います!そんなこと、あるんですね笑 もしかしたらその小説の作者さんと気が合うかもしれません笑(?) (2018年12月31日 14時) (レス) id: b9c47787f2 (このIDを非表示/違反報告)
Fall ill apple(プロフ) - お気に入りさせてもらいました。余談ですが私の好きな小説の主人公(?)と同姓同名で少し驚きました…笑 (2018年12月31日 13時) (レス) id: c31f5fcd9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪見だいふく | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mayu02071/
作成日時:2018年12月29日 16時