２７ 挨拶まわり ロボロ、兄さん、チーノ ページ29
「失礼しま…あれ？」
「…ここや」
「ちっちゃ！」
「うるさいなぁ！」
ロボロの部屋に入ったが、部屋の主が分からずに私はキョロキョロとしてしまう。
まさか目の前にこんな小さな姿でいるとは思わなかった。
シャオロンから聞いた以上の小ささだ。
思わず噴き出してしまいそうなのを、必死に耐える。
すると、その私の頭に誰かが手を置いた。
「侵入者ちゃん、初めまして」
「わっ！？…は、初めまして」
「俺は兄さん。よろしく」
「よろしくお願いします…」
紫色のマフラーを巻いた青年、兄さんが私に微笑みかける。
シャオロンが言っていたのだが、この国は兵士を雇わなくても十分強いため幹部しかおらず、その分人数が少なく一人一人にかかる負担が大きいらしい。
だから、裏方のサポート担当の者は特に一睡も出来ないほどの激務らしく、一つの部屋にずっとまとまって暮らしているのだとか。
個室が無いというわけではないのだが、使う暇がないと。
今私が居る部屋は、サポート担当の人達が暮らしている、情報通信用の部屋だ。
ロボロ、兄さん、時々大先生とチーノが主に使用している。
この部屋の隣は医務室で、しんぺい神の個室も兼ねているらしい。
「うぅ、女の子にも小さいって言われた…」
「下はおっきいからいいでしょ」
「一番下の後輩がそんなとこイジんな！」
「後輩関係ないやろ」
ロボロがその隣にいたチーノと言い合う。
チーノは私の方をちらりと見ると、グッと親指を立てて笑いかけてきた。
何のグッドなのかは分からないが、とりあえず私も親指を立てる。
ロボロはその二人のやりとりに気付き、顔を更にムスッとさせて拗ねてしまった。
「チーノさ…」
「さんと敬語は要らんよ」
「…チーノ、怪我とかは…」
「ああ大丈夫。ちょっと瓦礫が頭に当たっただけや」
「ごめん…」
「ええよ。まぁ、いつか復讐はさせてもらうけどな」
そう悪戯っぽく笑われ、私は背筋が凍り付きそうになったが、チーノはすぐにモニターの前に移動して仕事に戻った。
兄さんもロボロも、監視カメラの映像を見ながら、それぞれの仕事を進めている。
これ以上長居すると邪魔かと思い、私は小声で失礼しましたと呟いて、部屋を出ていった。
次は医務室に向かう予定なのだが、シャオロンが指を折りながら何かを数えて立ち止まった。
「…エミさんと神は医務室、ゾムはグルッペンに報告…。
コネシマは不寝番でぐっすりやから…。あれ、ショッピはどこや？」
「私に聞かれても」
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みょん - 夢主ちゃん五感を消すどころか操っちゃった (2019年8月26日 15時) (
レス) id: 58ac6e7e16 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - ひよっ子さん» ご感想ありがとうございます！頑張ります！ (2019年3月17日 19時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
ひよっ子 - 主人公ちゃんの悲しい過去など とりあえず全部面白いです これからも頑張ってください！！(≧∀≦) (2019年3月17日 18時) (レス) id: a20f220c99 (このIDを非表示/違反報告)
フール(プロフ) - 兎危@ファンマークは子兎さん» チノ氏のキャラがまだ定まってないので探り探りですが…。これからも結構登場させるつもりです。 (2019年3月17日 9時) (レス) id: baf0519c25 (このIDを非表示/違反報告)
兎危@ファンマークは子兎 - ち、チノ氏…！？！？まさか、チノ氏を書いてる人が居たなんて……！感激ですううううう(新人組推し) (2019年3月17日 9時) (レス) id: 029d2a2f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フール | 作成日時：2019年3月15日 17時
