1、新たな新居に今日は ページ1
××
「しかしAちゃんが真逆新居を買うなんてねぇ……」
頭上で太宰先輩のそんな呟き声が聞こえ、そっと顔を上げた。新居というほどではありませんよ、と曖昧に笑みを返す。
「太宰先輩。今まで寝床を与えてくださって……ありがとうございました」
「卒業みたいなことを云わないでくれ給え。寂しいじゃあないか」
「本当に思ってます？」
「嗚呼、本当だとも」
組合戦、デッドアップル事件も無事落着し、事務員としての収入を得た私は初めての給与で新たな部屋を借りることにした。今までは上司である太宰先輩の部屋に住まわせて頂いていたが、流石にずっと彼に甘えているわけにはいかない。
「あ、此処です」
「凄いおんぼろだね」
「しっ！」
建物を見上げ失礼極まりない発言を投下した太宰先輩を軽く睨みつけ、改めて私も建物を仰ぐ。 ひび割れの目立つ外壁に所々黒く錆び果てている。通称�爐垢个蕕靴修Ν畛笋凌卦錣澄�
「�爐垢个蕕鍬瓩いΔ茲雖爐澆垢椶蕕鍬瓩世茲諭�
「……」
失礼発言を連発する太宰先輩を無視して、アパートの中へ進んでいく。未だ手に馴染まない鍵を使い、部屋に入った。
「此処が私のマイホーム……！」
「お邪魔しまーす」
「って、何故太宰先輩まで入って来てるんです！？」
「部下の新居は上司として見ておく必要があるだろう？」
太宰先輩は靴を脱ぐと颯爽と部屋に上がっていく。外観と同じく部屋の中も中々に年季は入っていて太宰先輩は「ふぅん、うちの社員寮と良い勝負だね」とこれまた問題発言を口にした。
「家具も無いし、壁は薄いし、私の所に戻っておいでよ」
「いいえ。これ以上太宰先輩にご迷惑をかけるわけには。それに、私自身、自立したいのです。あ、ですがこれでも太宰先輩には本当に感謝しているのですよ。寝床も食事も用意してくださって……勿論、その恩に報いることが出来るよう精一杯の努力はします。絶対に借りは返しますから───」
「借りなんて、忘れてしまえばいい」
私の言葉を遮った太宰先輩の声は、僅かに、本当に僅かに、震えているような気がした。
「相手だって何を貸したかなんて覚えちゃいないさ」
「……そう、でしょうか……？」
「……ああ。そういうものだよ。にしても、寂しくなるなぁ。これから私はひとりだ」
「大袈裟な。私がいなかった頃に戻るだけでしょう」
「……そうかもしれないね」
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柊あんず(プロフ) - 乳酸菌 チーズさん» こちらの方にもコメントありがとうございます！目……目、大丈夫ですか！？ムスカ大佐！？((( (2020年1月25日 21時) (
レス) id: 5d7d3376c6 (このIDを非表示/違反報告)
乳酸菌 チーズ(プロフ) - 目ッ…目がァァ……！！！← (2020年1月25日 20時) (レス) id: df6c59ac1d (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - 果汁ジノ％さん» 国木田さんがいたのはアニメですね！確認しましたがやっぱり原作のパーティーに国木田さんはいなかったのでもう既にあの時には捕まっていたんだと思います！よってこれは伏線ではありません……(笑) (2020年1月25日 19時) (レス) id: 5d7d3376c6 (このIDを非表示/違反報告)
果汁ジノ％(プロフ) - 原作では国木田さんもパーティーに出ていたような…まさか、逮捕の時期が早まったのも伏線なのか…！？ (2020年1月25日 19時) (レス) id: 119f59d457 (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - ひいやさん» コメントありがとうございます〜！33話の伏線、そして腕の件は四部でちゃんと回収するのでご安心ください〜！「緑の灯」についてはフィッツジェラルド様の著者「グレート・ギャツビー」からの引用になるので、完全に史実ネタですね！ (2020年1月25日 11時) (レス) id: 5d7d3376c6 (このIDを非表示/違反報告)
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