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日常その21.保健室にて。 ページ45

《芥川side.》



芥川「…済みません、太宰さん…」






(やつがれ)は太宰さんに半分掴まる形で保健室に運ばれた。
熱を計ると、「37度6分…風邪だね」と言われた。







太宰さんは先程から黙っている。
此方に背を向けている為、その表情は全く見えない。








太宰「ねぇ、芥川君」









芥川「ゴホッ…何でしょうか」









太宰「…君、無理をしたね?」









その言葉にすぐ答える事は出来なかった。
たらり、と汗が一筋頰を伝う。









芥川「…そんなこと…」









太宰「君は帰宅してからもコンクールの為に夜中まで練習し、勉強もしていた。








睡眠時間は6時間くらいで、朝5時半には起床し登校して朝練する…








身体が少しずつ持たなくなっているのを感じながらも、君は気の所為だと自分に言い聞かせてその生活を続けた。









そしてこうなってしまった。
…違うかい?」









芥川「……仰る、通りです…」









その瞬間、パァンという音と共に頰に痛みが走った。









____叩かれた。









そう気付いて太宰さんの顔を恐る恐る見ると、彼は怒りを露わにしていた。









太宰「芥川君。
人間は何処かで無理な努力をしなければ突破出来ない壁にぶち当たることもある。








だけれど、無理をするのも程々にしなければ後々自分に仇となって返ってくる。








…君が無理してまで練習するのは止めはしない。
だけれど、こういう風になると困るのだよ。









皆に迷惑が掛かるのは勿論のこと、だけれど…









それ以前に、君の努力が無駄になってしまうかもしれないのだから」








その言葉に、僕は思わず俯いた。









芥川「…申し訳ございません、気持ちばかりが先走ってしまい…」









自分の所為で…と言い掛けたその時、フッと笑う声がした。









太宰「分かれば良いんだよ。







…それに君が居なくなったら、本番でトランペットを吹くのは私だけになってしまうのだよ?








そんなの寂しいじゃないか」







と太宰さんは口を尖らせた。
思わずキョトンとしていると、頭に手が置かれる。







太宰「まったく、君は先輩のジョークにも対応出来ないのかい?









…ほんと、君は世話が焼けるなぁ」









口では文句を言いつつも、太宰さんは何故か楽しそうな表情を浮かべていた。

コンクールその1.不足したトランペット→←合奏その4.最後の合奏…のはずが…



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 学スト , 吹奏楽部   
作品ジャンル:ギャグ
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あっぴー - 私はホルンやってます。あるあるすごい共感しました合奏とかで音はずすとよく先生ににらまれます… (10月29日 18時) (レス) @page15 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
Hiro(プロフ) - 指揮棒折れるのわかります!と言ってもうちの学校棒ないんで金属の棒で叩いてそれが曲がるんですけれど。初コメ失礼しました (2021年12月8日 6時) (レス) @page21 id: 86439a7187 (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - koiさん» コメントありがとうございます!おお、私の好きな楽器← 私もチューバなのでよく言われて苦労していました…(^_^;) 共感して下さる方がいて嬉しいです♪ ありがとうございますm(_ _)m (2018年9月17日 8時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)
koi - お初です!私はユーフォやってます!4話目の中也がアンブッシュアで悩んでいる場面を見て、私もよく、アパーチャーが空いてないとか注意されているので親近感がわきました!更新頑張ってください! (2018年9月16日 19時) (レス) id: 86e16ba69c (このIDを非表示/違反報告)
くれーぷ/紅花(プロフ) - 楓さん» コメントありがとうございます!宝島!懐かしい…あのアルトサックスのソロカッコいいですよね〜聞いてて凄く憧れてました笑 (2018年5月3日 16時) (レス) id: d036a490f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くれーぷ | 作成日時:2017年10月26日 9時

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